オランダの友人を見送るため、昨日の夕方は街まで
出かけました。空港行きの最終バスの乗客は、彼女
を含めふたり。次に会えるのは夏。今度は本格的に
日本に暮らす予定です。
帰り道、峠を越えると吹雪になりました。
まっくらな空から白い雪が吹き付けてきて、私たち
はどこに向かっているんだろうと、ちょっと幻想的
な気分。
それにしても、お客さんを無事に見送った安心感か
らか、どっと疲れが出て、めちゃくちゃ眠い!
雪の晩は、早く寝るに限ります! 雪かきのために
も、体力温存しておかねば。
びわ湖畔に暮らす翻訳家の物語
今朝は雪かき中の裏のおばちゃんにつかまり、10分ほど立ち話。一人暮らしのおばちゃんは、宗教の勧誘の人まで話相手にしちゃうほど、お喋り好きです。
山が荒れているという話をひとしきり聞かされ、その後、「ひとりっ子はよくないぞ」という話やその他もろもろ。
そしてやっと犬の散歩に出かけ、昨日より長くなったつららを見ながら、つらつらと考え事…。
ここは田舎のせいか、うちみたいなひとりっ子は少数派。兄弟が多いお家はにぎやかで楽しそうだけど、私自身もひとりっ子なので、ひとりはひとりでそれなりに楽しいことも知っている。
それより、不思議に思うのは、おばちゃんみたいな発言をする人が多いこと。(昔から。)人は誰しもひとつの立場しか経験できないのに。ひとりっ子はひとりっ子の立場しか知らないけど、たとえ兄弟がいても、長男は長男の、末っ子は末っ子の立場しかわからない。その立場がどう影響するかは、人それぞれ。自分の置かれた状況を、楽しんで、活かせることができさえすればいいんだから、どういう状況にあるかは私にはあまり重要ではないんだけどなあ。どっちにしたって、自分でどうこうできることじゃないんだし。
やっと冬ソナ、見終わりました。夫の職場の先輩は奥さんのためにDVDを入手したものの、自分は見ていないのだとか。「冬ソナって、そんなにいいの?」と訊かれた夫は、なんと答えたか。雪が降っても、私が怒らなくなった…ですと。たしかに。
このお正月も60センチほどの積雪となりましたが、私は雪を見るだけで冬ソナの世界に浸って、うっとりしておりました。
去年、初めての冬をここで迎えたときは、最初こそ喜んでいたものの、雪が降るたびに「寒い!」、「雪かきで肩がこる」、「出かけられない!」、「車のバッテリーがあがった」などと文句たらたらでした。
温暖な地方で育った私は、「なんでこんな寒いの!」とマジで怒っていたのですが、雪国の人はなんと我慢強いことか。見習わなくては。
それにしても、私にとっての冬ソナの効用は、夫とのなにげない会話も冬ソナごっこで盛り上がること。「チュンサン」と呼べば、「ユジン」と答えてくれる。20話もあるから、ネタもたくさん。
今朝は近くの山のてっぺんがうっすら白くなっていました。とはいえ、昼間はしとしと雨降り。その中で裏のおばちゃんはせっせと畑でなにやら作業。ときどき笛を吹いたり、大声を出しているので、サルが出ているんだな・・・とわかります。
さて、私もそろそろ犬の散歩に・・・と雨の中、いつもの道を歩いていたら、落し物をみつけました。カバーつきの新しい本です。雨に濡れる、と手にとってみたら、
『間違いだらけの中高年の性-高齢化時代の性を考える』
石浜淳美著
とありました。
国道から奥に入った、殆ど人通りのない山道で、誰がこんな本を落としたのでしょう? う~ん、想像がふくらむ~!
サルの出現に森の荒廃を実感し、自然環境について考えさせられていたのに、山道の落し物で、今度は高齢化社会について考えさせられ…「田舎ののどかな生活」というのもむずかしい!
長い間、空家だった古民家を改築する際に、囲炉裏やおくどさん(かまど)、ぽっちゃん便所も取り壊しました。けれど、この五右衛門風呂だけは、残しました。まだ使えそうだったし、タイルが可愛かったから。
焚き火が趣味、という夫は、毎日喜んで風呂焚きをしています。以前は、たまに食事の支度をしてもらっていたのに、今は風呂焚きがあるため、役割分担が定着した感あり。
が、このところ、夫が帰宅する前に私が風呂焚きを始めることが多くなりました。寒くなったので、早く沸かして早く入りたいというのが最初の理由でしたが、今ではこんな楽しいこと、夫にやらせてなるものか(!?)と。
保育園帰りの子供と一緒に、焚きつけ用に杉の葉を拾い集めるのも、楽しいものです。
実は私も子供の頃は、五右衛門風呂を焚いていました。我が家は、お風呂のない古くておんぼろの借家に住んでいましたが、ある日、父が家の建替えで不要になった五右衛門風呂を知人からもらって来たのです。ついでに不要になった材木もたくさん持ち帰り、家の裏に家族三人で風呂場を作りました。お風呂の釜はコンクリートで固めただけ。それでも、私にとっては大満足の出来上がりでした。その後、いくつかの家に暮らしましたが、鮮明に思い出せるお風呂場はこの五右衛門風呂だけ。思い出がいっぱいつまっています。