Angel効果!?

テレビで政治ニュースをチェックすると、本当に憤慨することばかりで、精神衛生上よろしくない。けれど、天使が見守ってくれている…と思うと、「あ、こんなネガティブなこと考えて、いや~な空気を放っちゃダメだわ」という気持ちになり、心を広くして、すべてを穏やかに受け止めようと努めている。

そのせいなのか、仕事で長時間、パソコンに向かっているのに、肩こりを殆ど感じない。普段の私ではあり得ないこと。いや~、肩こりもやっぱり「気のせい」なのか。「疲れた、疲れた」と思っていると、こりを余計に感じてしまうかも。

ついでに、天使へのお願い事の糸口も次々とみつかってきた気配。息子に言わせれば、「最近、お母さん、お通じがよくなってるでしょ。それ、天使のおかげじゃない?」とのこと。

うーむ、天使のパワー、恐るべし!?

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天使の来訪

きょうの昼間、白い花と白いキャンドルを買ってきて、白い封筒に願い事と次の訪問先を書いた紙を入れて、準備万端。今夜10時半に天使を迎え入れた!

私の前に迎え入れた友人は、「天使の存在を感じた!」と話していた。霊感のない私は何も感じないけれど、「天使に見られているかも!?」と思うせいか、リラックスしながらも気持ちがしゃんとするような…。お花とキャンドルの灯りをみつめていると、心も癒されるし。

それだけでも十分に天使の効果あり! 
うきうき!

*左手には雪山
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*右手には湖
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愛の奇跡(その2)

昨日のつづき。

山に篭って修行をする夫と出会い、すっかり感銘を受けた私は、勝手に応援団になったつもりで、東京の友人が京都に遊びに来るたびに、癒しスポットとして山のお寺を案内し、ついでに夫にお菓子などの差し入れをしていた。変な下心もなく、純粋なファン心理だったのだろう。修行中の夫と会えるチャンスは限りなく小さいのだが、その山の寺に行くだけで、心が洗われるような気がしていた。

この山は、私が暮らし始めた京都の家からも、もちろん見えた。当時、ほぼ唯一の地元の友人と、しょっちゅう近所を散歩していたのだが、私がその山に向かって、「あそこで修行をしてらっしゃるのね~」と手を振っていたことは、今でも彼女が引き合いに出す笑い話となっている。

この年の夏の終わりから秋にかけて、夫は90日間の座禅という修行をしていた。閉め切った小さなお堂の中で、ひとり座禅をするのだ。外に出るのは、食事、トイレ、お風呂のときだけ。基本的に寝てはいけない。一応、精神状態のチェックのため、定期的に指導者との面談があるらしい。

この間、少しでも夫に近づきたいという気持ちから、私も家で1日わずか30分の座禅を続けてみた。そして、ある日、また夫に差し入れを持っていこうと、近所の友人を誘って山に向かった。夫に会えないのはわかっているが、夫を始め、修行中の方々への差し入れを小僧さんに預け、あとは友人と山の中を散歩しようと思っていたのだ。

小僧さんがいるはずのお堂に向かう切り立った山道の脇に、夫が座禅しているお堂が見下ろせる。陽も当たらない大きな杉林の中にぽつんと建っていて、あたりは静寂に包まれている。私が小さな声で、「あそこのお堂よ」と囁いて歩いていたら、突然、ぎぃ~っと音がして、なんとお堂の戸が開いた。友人が「●●さんが出てきたよ」と言うのだけど、私は「ダメよ、修行中の人に、会っちゃいけないのよ」と後ずさり。だが、道のはるか下のお堂では、夫が私たちに気づき、手招きしているではないか。

聞いてみると、夫は私たちの話し声に気づいたわけではなく、単にトイレに行こうと出て来たところだった。そこで私たちは差し入れを渡して、そそくさと立ち去ったのだが、そのあまりのタイミングにビックリ。かくして、ボンマルシェ愛の奇跡事件に続く第二弾として、このエピソードも私の中で奇跡認定されたのである。

ちなみに、今でも私はこの山に入るときは、心の中で感謝を述べて、手を合わせるのが習慣となっている。

さてさてきょうも、まだ仕事にがんばらねば。

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強力占いさん(京都に引っ越した理由)

相変わらず(私には珍しく)、きょうもお仕事をしているので、また昔語りを…。

昨日の話に出た算命学の鑑定をしてもらったのは、中国留学を準備していたときのこと。留学自体は私の中ですでに決定事項だったが、留学するかどうか悩んでいると勘違いした同僚が、高尾学館(?)の偉い先生に話をもっていってしまったので、ありがたく(!?)鑑定を受けたというわけだ。

その後、いずれヨーロッパで職探しをするつもりで、まずは中国に向かった私。仙人のような老師の下で、太極拳を習って修行の日々を送りたい!と思ったからだ。当時は日本…正確には東京の空気がどんどん重苦しく、負のエネルギーばかりが感じられて、そこから飛び出したい一心だった。経済成長のピークを過ぎたこの国は、今後、どんな風に上手に衰退していけばいいのか、その中で人生を優雅に楽しむ方法はないだろうか…その答えがヨーロッパにあるんじゃないかと思ったんだけど、その前にまずは自分が修行してみようと決意したのだ。当時の中国は生活水準もまだ低かったので、昔の日本に戻ったような不便な生活に再び耐えてみよう!という気持ちだった。期間限定のチャレンジなら、楽しめると思ったのだ。

最初は3ヶ月のつもりで行った中国に、結局1年ほど滞在し、その間、いろんな経験をした。ブログでは書き尽くせないような事件が山ほどあった。中国は、いろんな意味で私を覚醒させてくれた。そして最終的にヨーロッパではなく、私は日本に帰って来た。

とはいえ、私は東京の空気が耐えられなくなっていたので、どこに住むべきか悩んでしまった。実家に帰ることも論外だったので、日本のどこかまったく知らない土地で、まるで外国にでも来た気分で暮らしたい…と思っていた。具体的な地名が浮かばず、インスピレーションをもらいたくて、友人に紹介された強力占いさんのもとを訪れた。

「中国から帰国したところなんですが、今からどこに住めばいいでしょう?」と聞くと、彼女は「今度は国内よ。地名ははっきりわからないけど、この辺り…」。どうやらそれは、京都の辺り。彼女の目には「山が見える」その場所の情景がはっきり映っているらしい。

そこで私は実際に京都に行って、彼女が指摘したエリアを歩き回り、自分が気に入った山が見えるポイントを写真に撮り、彼女に見てもらった。すると、「方角はあってる。でも、この山のもうひとつ奥よ」との答え。実は、そのもうひとつ奥のエリアのアパートを、知人から勧められていたのだが、私はなるべく中心部に近い場所がいいと躊躇していたのだ。確かにその奥のエリアはのどかな所で、そのアパートはどの部屋からも山が見え、裏には小川が流れていた。なるほど、気持ちのいい場所だと、私はそこに引っ越した。

そして、会社を辞めたまま今度はフリーランスとして、私はなんのあてもなく、ひとり未知の街で新生活をスタートした。そして、それからまもなく、東京の職場で先輩だった人からの依頼で、近くの山のお寺にお供した際に、そこで修行をしていた夫に出会うのである。「もう一生、結婚しないんじゃないか」と思っていた当時の私は、山に篭って修行をしている夫を見て、「なるほど、こういう人生もあるのか~」と深い感銘を受けた。そのときは、まさか結婚するとは夢にも思わなかったのだけど、実は私は重要なポイントを忘れていたのだ。

強力占いさんは、「山の上に男の人が見える」と言ってたんだよね~。それを思い出したのは、ずっとあとのこと。いや、実は忘れていて、正解だったのだ。夫と一緒になれたのは、「無欲の勝利!」という自覚があるので。

このつづきは、また明日にでも…。

*息子は元気に弁当持って、塾へ向かいました。
 そういえば、「笑っていいとも」のランキングで今度はピザの人気メニューの1位がプルコギだったとか!? そんなメニューがあること自体、知らなんだわ。
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前世の因縁(!?)

きょうは一日こもって仕事をしていたので、また過去の不思議話を。

東京の小さな出版社に勤めていた頃、編集の方から突然、取材について来てほしいと頼まれた。それも通訳として。「ええっ、そんなの聞いてないよ…」と実力のない私は恐怖にかられつつ(だって普段は事前に資料や質問をもらって準備するのに!)、「すぐそこですから」と言われるまま、近くの小さなホテルに徒歩で向かった。

ホテルのカフェで待っていたのは、細身で背がやけに高い、ボンデージ系の怖そうなお方。けれど、立ち上がって手を差し出す彼と握手をしたとき、なぜかわからないけど「この人、知ってる」と思ってしまった。話してみると、外見のハードなイメージと違い、とても穏やかな知的な人で、スムーズに取材は終了。同行編集者が日本人スタッフと事務的な話を始めたので、私たちもごく自然に雑談を始めたものの、途中、彼が席をたってトイレに行った隙に編集者の話が終わり、私は彼に挨拶もせず、そそくさと帰社してしまった。

会社に戻ってからも、「この人、知ってる」と思ったのはなんでだろう?ともやもやしていたのだが、夕方6時すぎに、私は大急ぎで会社を出た。待ちに待った美輪明宏のリサイタルの日だったからだ。遅れては大変と小走りしていたら、さっきのホテルの玄関にボンデージの彼の姿が見えた。ちゃんと挨拶もせずに帰ったので声をかけようかと思ったが、そのときの私は美輪明宏の方が大事だと、そのまま会場まで走り続けた。

リサイタルは期待通り、愛と感動に満ち溢れていた。閉演後、夕食の席で友人たちとリサイタルの感動を語り合った。美輪明宏の愛のメッセージが強烈で、「そうよ、愛よ、愛よね。人生、愛よね~!」と、私はすっかり盛り上がっていた。

翌日(土曜日)、目が覚めてからも、昨夜の高揚ムードは続いていて、「昨日のボンデージの彼にちゃんと挨拶しておけばよかった~」という気持ちから、気がついたら、私はあのホテルに電話をしていた。オペレーターから「お部屋におつなぎします」と言われたときに初めて我に返り、私は何をしているのだろうと後悔し、電話を切ろうと思ったら、彼の声が聞こえた。どうしよう~と思いつつ、「昨日お会いした者ですけど」と言いかけると、「ああ、話の続きをしたいと思っていたんだよね~」と、彼はそのまま昨日のカフェに戻ったかのように話し始めた。

そして、彼の滞在中に何度か会う機会を持ったのだが、最初に感じた不思議感はずっとつきまとった。こちらの心の中を見られているような、話さなくても通じているような感覚があるのだ。例えば、「スケジュールも詰まってるだろうから、次に会う機会はいつになるかな~」と思い、訊いてみようかな~と頭の中で必死に英作文をして、頭の中でその英文を復唱していたら、「いま、なんて言った?」と訊かれてビックリ。騒々しいイベント会場だったけど、もちろん私は声には出していなかった。それから、一番好きな音楽を訊かれ、これを言うと馬鹿にされるだろうと思いつつ正直に答えると、彼もそれが一番好きだと言うので驚いたことも。(そして、その素晴らしさを語り合った。)

彼の帰国後も何度かハガキや電話のやりとりがあり、海外で会おうと計画を立てていた。ところがある日、夢の中で彼の声が聞こえた。「本当に申し訳ないんだけど、用事が入って、その日程では会えなくなった」と。間違っても英語の夢なんか見たことのない私が、その日ははっきり英語で喋る彼の声が聞こえたのだ。そうしたら、その数日後、急なスケジュールが入ったので、日程変更して欲しいと彼から電話があった。彼にとっては(私が聞いても、すごい!と思う)喜ぶべきスケジュールだった。

ともかくも、前世でなんらかの因縁があったのだろうか…と思う人だったが、同時に「この人と関わると危険に巻き込まれそう」という直感もあり、最終的にその人との縁は消滅した。

その翌年、職場の同僚に無理やり勧められて、高尾学館だったか、算命学の本部のようなところで鑑定してもらった際に、こんなことを言われた。「あなたはねぇ、珍しい星で、今までの人生で辛いこと、まったくなかったでしょう? 大丈夫、これからも、まったくないわよ~。何があっても、辛いと思わない星なのよ~。だから、今のまま、頑張らないで、楽~に生きていっていいのよ。ただし、ひとつだけどうしても頑張って、頑張って、頑張らないと叶わないことがあって、それが結婚。もし結婚したいなら、結婚活動だけは必死で頑張りなさい。あとのことは頑張らなくていいから。本当はね、去年、縁談があったはずよ。でも、それ、断って正解。お互いがどんなに好きで結婚しても、回りから絶対引き離される縁だったから。去年、結婚しないでよかったわよ~。」

結局、私にとっては、前世の因縁よりも、夫と出会って結婚したことの方が奇跡的な出来事なのでした!!!

*近所のわんちゃん。あまりにも気持ちよさそうで。
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ボンマルシェ愛の奇跡@Paris

息子は塾にも慣れてきたようで、今までと違って、さっさと下校し、さっさと出かける。週2日のお弁当持参の日は、同じクラスの仲良し君と一緒なので、楽しくてたまらない(!?)ようだ。こうやって母は、どんどん暇になっていくんだなぁ。いや、私も仕事はたくさんあるのだが、風邪による頭痛&眼精疲労で、なかなか進まないのだ。

具合が悪いと、現実逃避のようにまた過去の奇跡(?)に思いを馳せる…。
私がパリのインターンシップ先で理想の人に出会った直後の話。当時、私と彼ともうひとり、計3人の外国人スタッフがひとつのチームで仕事をしていた(のちに5人となるのだが)。3人とも仮住まいのひとり暮らしだったので、ほぼ毎日、仕事を終えると、3人で近くのカフェでビールを飲み、その後、ご飯を食べて帰るという生活で親交を深めつつあった。そんな矢先、ひとりが用事で仕事を休んだ。外国人チームは、私と彼のふたりきりだ。「きょうはいつものカフェにふたりで行くことになるのだろうか…!?」と、朝から私はそのことが気になって仕方がない。

すると、前から彼と仲良くなりたい素振りを見せていたフランス人(男)が、「きょう一緒に夕飯に行かない?」と彼を誘った。仕事をしながら耳ダンボで聞いていると、彼は「悪いけど、きょうはどうしても買い物に行かないといけないんだ。水がなくなりそうだし…」と断っている。「なるほど、きょうは買い物に行くのね」と意気消沈する私。

が、夕方になると、「僕はそろそろ帰るけど、帰らないの?」と彼が声をかけてくれた。それで一緒に会社を出たら、彼が「いつものカフェに行く?」と誘ってくれたのに、あまのじゃくの私はなんということか、断っていたのだ。本当はいつものカフェじゃなく、別のお店に行こうと提案するつもりだったのに。「そうか、残念だね…」と彼。ああ、なんてバカな私。

すると彼が、「きょうは天気もいいし、歩いて帰ろうと思うんだけど、一緒にどう?」と聞いてくれた。夏だったので、日が暮れるのはかなり遅い時間なのだ。けれど、強い日差しの中、何十分も歩きたくなかった私はまたも「私はメトロで帰ります」と答えてしまい、「そうか、残念だね…」とメトロの駅で彼と別れてしまった。

「なんてバカな私!」と、激しく後悔したのはメトロに乗ってから。彼と私の住まいはメトロの路線は違うものの、距離的にはさほど離れていない。彼が買い物に行くとしたら、ボンマルシェに違いない。そう思った私は、いったん家に帰ったあと、大急ぎでボンマルシェへと走った。店内に駆け込み、スーツ姿の男性はいないかと見回したが、彼の姿はみつからない。ああ、せっかくのふたりきりのチャンスを自ら棒に振るなんて…。

肩を落として買い物をしていたら、突然、私の名前を呼ぶ声がした。ふと見ると、チーズ売り場の前に彼が立っていた。「こんなところで会うなんて、奇遇だね!」と言われ、「いや、偶然じゃないんだけど…」と思いながら、さっきまでの暗い気持ちが一転、天にも昇る気分で買い物をした。けれど買い物なんて、すぐに終わってしまう。レジを通過したら、はい、さようならだ。レジの順番を待ちながら、一分一秒でも長く彼の近くにいられるようにと私は天に祈っていた。

その気持ちが通じたのだろうか。レジを終えて出口まで来たら、外はどしゃぶりの雨。さっきまで快晴だったのに、本当にバケツをひっくり返したような大雨だ。しばらく出口で立ちすくんでいたら、「あそこのカフェで雨宿りしよう」と彼が言い出し、結局ふたりでカフェに入った。退社時の彼の誘いをそのまま受けていたらよかったものを、こんな遠回りをしてしまった。

自分のあまのじゃくさ加減を棚にあげ、その後、この出来事は私の中で「ボンマルシェ愛の奇跡事件」と名づけられている。私の愛が雨を降らせたのだ(!?)。

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天使の招待状

きょうも先月と同じく、送迎つきで山の美容室に行って来た。せっかくの仕事の休日を、別の仕事とはいえ私のために潰してしまって申し訳ないのだが(料金も普通の美容室よりずっと安いし)、私にとっては月に一度、お友達と会ってお喋りをする楽しい日となっている。

きょうは途中で娘さん手作りのイチゴ大福までご馳走になり(しかもお茶碗はご主人の作品)、帰りは一緒に王将のセール日だからと餃子を買いに行った。

帰宅後すぐに息子も帰って来て、息子のクラスメートも遊びに来たので、私はそそくさと二階へ退散。すると、先日、仕事を手伝ってもらった山の友人から「天使の招待状」というメールが届いた。

これ、ドイツの霊媒師が始めたもので、天使を家に招きいれ5日間を過ごすのだという。お迎えとお見送りの簡単な儀式があって、自分の願い事や次の行き先などを書いた紙を封筒に入れ、白い花を飾り、キャンドルを灯し、瞑想をしてもよいらしい。

天使の話をしていた矢先に、こんなメールがくるなんて。しかも、とても科学的で、スピリチュアル系からは程遠いと思っていた友人から! これは断るわけにはいくまい。

予定では3月5日からお迎えすることになっているのだが、私の次に天使のホストになってくれる方、3名を探しています。もし興味のある方がいれば、メールで連絡してください。(先着順)

実は私自身も、これがどういうものなのか、よくわかってはいないのですが。

*夕方、夫が山の家に取りに行くものがあるというので年末以来、初めて行ってみたら、こんな状態。私は雪にはまるのが怖くて、家の中に入るのは断念しました。
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*ちょうど山から月が顔を見せました。
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天使(2)パリ編

DSC02362 きょうはバレンタインデーだが、夫は職場の会議を兼ねた会食で遅くなるので、息子が塾から帰ったらふたりで夕飯をとる。夫の帰宅後に、チョコケーキを披露する予定だ。

外は晴れていたのに、いつのまにか雪景色。天使でも舞い降りてきそうな気配だ。というわけで、天使話の第二弾。今度はパリ留学時の出来事。

留学の最後に、私はインターンシップとしてフランス企業に半年近く勤めた。早く帰国したい気持ちを抑えて、しぶしぶ会社に向かった初日、私はそこで自分が心に思い描いていた“理想の男性”(あくまで見た目が)と出会ってしまった。「一日も早く終わってほしい」という気持ちが一転、「一日でも長く続いてほしい」と願いながら、インターンシップはあっという間に終わりとなり、私も彼も外国人スタッフとして同じチームで仕事をする中で、親交を深め、友情を築いたものの、なんというか、まるで映画『日の名残り』のような結末を迎えてしまった。

その頃、東京から女友達が遊びに来たので、当時ロンドン在住の別の女友達も合流して、3人でパリの休日を過ごした。実はロンドンの友人がパリを発つのと同じ日に、彼もパリを離れ帰国することになっていた。そこで私は友人の見送りを口実に、彼のお見送りもしたいと思っていた。女友達2人には言わなかったけど。

ところが友人のフライトの方が少し遅い時間だったため、私の努力(?)も空しく、私たち3人が着いたとき、空港に彼の姿はなかった。私は間に合わなかったのだ。最後のお別れができなかったことが、内心ショックでたまらなかったけど、私はなんとか平静に友人を見送って、もうひとりの友人とパリの街に戻る電車に乗った。

本当は悲しくて悲しくて仕方なかったのだけど、友人はそんなこと知る由もない。彼女のせっかくのパリでの休暇を、私の失恋話でしめっぽくするのは申し訳ない。そう思った私は、自分の悲しさを紛らすためもあってか、車中のお喋りが普段よりさらにパワーアップしていた。

ふと気がつくと、四人座りの席で私の斜め前に座っている金髪の男性が、ちらちらと私を見ている。日本語の響きが珍しいのだろうかと思っていたが、あまりに私のことを凝視するので、気になり始めた。私もその人を見ると、その人は恥ずかしそうに目を伏せる。けれど、気がつくと、また私を見ている。

隣に座っていた友人も気づいていて、「前の人、○○ちゃんのこと見てるよ」と教えてくれた。「まさか、日本語はわからないよね? 私たちの話してることを、わかってないよね?」と話しながら、その男性の様子を見るのだが、相変わらず私を見ている。

「まさか…本当に日本語がわかってたりして…」と不安になり、思い切って下手なフランス語で質問した。「日本語、わかりますか?」 その男性は”Non”と答えたあと、こう言った。
“Vous etes tres jolie.” (あなたはとてもきれいです。)
そして、またすぐにうつむいたのだ。

あまのじゃくの私も、そのときは素直に”Merci”と言えた。私が必死で悲しいのをこらえていたのを知っていて、そう言ってくれたような気がして、心からありがとうと思えたのだ。

その後、その男性は車内の放送がよく理解できなかった私たちに、「ここで乗り換えですよ」と教えてくれて、次の電車を待つ間、他愛もない雑談をして、私たちが正しい電車に乗るのを見届けて、去って行った。「パリはきれいな街ですね」という私に、「そう、あなたのように」と言い残して。

この人も、きっと天使だったに違いない…と私は勝手に思い込んでいる。前回とは対照的に、あまりに気弱でシャイだったけど。

*雪がだんだん積もっていく…。
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天使(1)広島編

きょう夫は福岡出張、子供は放課後、友達の家に遊びに行く予定。おかげで、私は午前中、整体師さんに身体をほぐしてもらって、あとはのんびり休憩できる。(ホントは仕事もあるのだけど。)

このところ私は奇跡を起こすべく(?)、自分の潜在意識に願いを植え付けようとしている。(そういう本を読んで、試しにやっているのだ。)それには、リラックスした状態が一番!

それできょうはイメージトレーニングよろしく、過去に起きた奇跡(?)を思い出している。つーか、しょーもないことを勝手に自分で奇跡認定しているだけなんだけど。

まず「エピソード1」は、20代独身時代の話。一見華やかな丸の内のOLだったが、実態は彼氏もおらず、わびしい日々。久々に広島に帰省した際、同級生2名と会い、デパートの喫茶店で愚痴ってしまった。「仕事も頑張って、こんなに真面目に生活しとるのに、もうずっとなんの出会いもないし、デートに誘ってくれる人もおらんのよ~。ひとりくらい、そんな人がおってもええと思わん?」と。さんざん喋り倒して、すっきりして、3人でデパートの正面玄関を出ようとしていたら、人ごみをかきわけて、長身の男性が私めがけてまっしぐらにやって来た。そして「突然こんなことを言うと、おかしいと思われるかも知れませんが、僕と付き合って下さい」と言ったのだ。

私は思わず、「話、聞いてました?」と爆笑。その男性は今、外からデパートに入って来たのだから、喫茶店で私たちの話を聞いていたはずはないのだ。好みのタイプでもなかったし、笑いながら「けっこうです」と答えると、なおも「ふざけてると思うかも知れませんが、本気なんです。電話番号を書きますから…」と話しかけるその人を、「広島に住んでないので~」と振り切って立ち去った。

「それにしても、すごいタイミングじゃねぇ。私らの話を聞いとったとしか、思えんような…」と話していたら、友人のひとりが、「さっきの人は天使かも知れんよ。あんたを励まそうと、神様か仏様が遣わしちゃったんかも知れん」と言うので、私もそんな気がしてきて、デパートの方角に向かって手を合わせ、心の中でお礼の言葉を唱えておいた。
天使って案外いかついんじゃね…と思いながら。

「エピソード2」は、また次の機会に。

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思いは通じる

夢をかなえる方法は、たったひとつ。諦めないこと。ただ、それだけ。ただし、その夢に邪念が入り込む余地がないほど、強く願い、そのための努力も惜しまない。しかも、「やるだけやったから、もうこれでダメなら仕方ない!」という境地に達したところで、夢がかなう。これが私が見出した法則(?)だ。

受験も就職も留学も結婚も、それから家探しも、だいたいこのパターンだったように思う。だから、後悔などあるわけがない。もちろん、小さい失敗は山のようにあるのだけど。

夢というほど大げさなことではないけれど、直近では、きょうから始まった息子の塾もそう。去年の春から塾探しを始めたが、最初に行って「いいな」と思った塾は通うには遠く、その塾の別の教室も訪ねたが、そこも思ったより遠かった。最寄の町の塾に行ってみたが、子供が気に入らず、少し遠くの町の塾を見学し、ここなら通えそうと入学手続きを始めた。ところが、あとは入金するだけというときに、最初に行った塾が新しく京都駅に教室を開くことが判明。実は最初から、「あの塾の京都駅教室があったら、いいのにねぇ。京都駅なら通えるのにねぇ」と言っていたのが、その通りになったのだ。

初日のきょうは、暗くなってからひとりで京都駅で電車に乗るのが不安だという息子のため、私は近くのカフェで待機することに。夫はきょうも残業なので、ついでに息子とご飯を食べて帰ろうという魂胆だ。

夕方のカフェで読書タイムを満喫しながら、「ちょっとこの本のことを知らせなきゃ」と、あるお友達にふとメールを打ったら、「まあ、思いが通じてのたかしら!?」と思う返事がきた。

気がつけば、私の湿疹(?)もすっかり消えている。自分でも殆ど忘れていたのが、よかったのか!? いつも、いい思いだけを胸に秘め、いいことだけを意識していたら、常にハッピーでいられるのだろうな。

塾の初授業を終えた息子は、私を見るなり、「疲れた~。でも面白かった~」と、楽しそうに授業の報告をしてくれた。その充実感あふれる笑顔を見て、私も嬉しくなった。

*京都駅ビルに映る京都タワー。
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