老人ホームの日常

父は殆ど車椅子の生活になったとはいえ、顔色もよく、日中はほぼ自室を出て老人ホームの皆さんと過ごしている。長年、両親の世話をしてくれた友人も、先日、父の様子を見に行ってくれて、「いい老人ホームに入れて、よかったね」と言ってくれた。

前回、父の頭にチュッをしてくれた男性スタッフは、いつ見ても感じよく、どのお年寄りに対しても愛情こめて接してくださる。きょうも、あるおばあさんが、「私、ここで寝起きするのかしら?」と別のスタッフに尋ねた。見た目も若く、話し方もしっかりしている上品なおばあさんなのだが、しばらく様子を見ていると、視界に入るすべてのスタッフに同じ質問を延々と繰り返している。たいていのスタッフは他に用事もあるので、「ほうよ、ここで寝起きするんよ」と優しく言って立ち去るのだが、このお兄さんは違う。「ほうよ、ここで寝起きしようるよ」と答えると、おばあさんは「私、ここに住んでるのかしら?」と不思議そうに質問する。「ほうよ、もう3年以上になるかね。○○さん、ここで僕らとずっと一緒におるじゃない!」と笑顔で答える。その間に別のおばあさんが不穏になると、やさしく肩に手をかけて、どうしたのかと尋ね、「あ、耳そうじしようか? 気持ちええよ」と、おばあさんの耳そうじを始める。今度はデイケアから戻ってきた別のおばあさんが通り過ぎるときに声をかけ、「□□さん、もう部屋に帰るん? 寂しいじゃない、こっちでみんなとおったらどう? 今、耳そうじしようるけ、□□さんもどう? はい、次、予約したよ。じゃあ、ここに座っといて」といった具合。その間も電話が鳴ると、席をたって応対しに行ったりと、かなり忙しいのだが、行動は素早いのに言動には焦った感じがまったくなく、誰に対しても笑顔なのだ。(うちの息子にまで対応してくれる!)

他の若いスタッフの方々も、皆さん、いつも明るい笑顔を絶やさず、やさしいのだが、このお兄さんはほんとに別格。職場のストレスがないはずはないだろうに・・・。私には神様のように見えてしまう。

ところで、きょうは前述の友人宅に息子とふたりでお邪魔して、彼女の手作りランチをご馳走になり、午後は息子の夏休みの宿題のお手伝いまでしてもらった。家庭科の宿題として、運動会で着用するハッピを手縫いで作るのだが、私は裁縫が大の苦手。実家には道具も揃っていないので、彼女のお宅で場所と道具を借り、さらに指導までしてもらって、息子は夕方まで大奮闘。あともう少し残っているけど、ほぼ形はできあがった。

その間、私たちはお茶してお喋りしていたのだが、別の友人から「国会中継を見ていたら、腹立たしくてたまらない」という内容のメールがきた。何があったのかと思いきや、菅総理は外国人からの献金を返金した際の領収書を国会に出さないと言ったのだとか。(それって、つまり「3月14日に返金した」という答弁が嘘だとバレるからだよね? 3月9日に保土ヶ谷のパーキングエリアでこっそり返したって話が、本当だったってことかな。)それから、拉致被害者家族会の増元さんが参考人として、「横田早紀江さんは、『何を信じていいかわからない』と言って、吐き気がするほど具合が悪くなった」と発言されたとか。

北朝鮮の工作員と疑われても仕方のない人が、この国の総理大臣をやっているという事態に、誰も本気で立ち向かわないのか・・・。老人ホームのあのお兄さんを見習いたいと思いつつ、怒りがふつふつと湧き起こってしまう私。せっかくハッピーならぬハッピを作っていたのにね。

*友人宅でいただいたランチ!
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