ポッドキャスト『フェリシテカフェ』

紅茶と星詠みを愛するティーアストロロジャー、リンさんと2人で昨年11月から始めたポッドキャスト、ほぼ2週間ごとに更新しています。月の動きに合わせて、新月満月の日に更新しているのですが、きょうがまさにその満月(しかもスーパームーン!)の日です。これまでは毎回、琵琶湖を眺めながら、リンさんに用意してもらった紅茶&スイーツを楽しみつつ、お喋りしていたのですが、今回は新型コロナの影響で初めての遠隔収録となりました!!!そのため音声が途切れたり、聞きにくいところもあるかも知れませんが、ご了承のほどを。

さて、2020年4月8日の「てんびん座の満月」のテーマは、「心から信頼できるパートナーとは?」です。家で過ごす時間が増えたことで、普段よりイライラしたり、今までの人間関係の見直しを迫られたり、ということはありませんか? また、先が見えない今の状況に、どうしようもない不安を抱く方も多いのでは!? そんな時、どう考えればいいか、どう対処すればいいか、リンさんと一緒に考えてみました。今回は最後にリンさんが、とっても簡単で具体的なアドバイスをしてくれました。そう、部屋の中ですぐにできる腹筋などの運動です。満月から新月に向かうこれからの2週間、ぜい肉も不安な気持ちもそぎ落としていきたいですね。皆さん、心身の健康に気を付けて、この状況を乗り切っていきましょう!(鳩胸厚子)
リンさんのオフィシャルブログ『カメリアズティーハウスロンドンに恋をして』

天中殺の始めと終わりに入院

前にも書いたことがあるが、算命学ではどんな人にも12年のうち2年間の「天中殺」が巡ってくる。空間の世界である「十干」と、時間を示す「十二支」を組み合わせたとき、「十二支」がふたつ余ってしまう。「十干」は神様の宿る空間であり、「十二支」は神様が通過する方向を示すのだが、余った二つの時間は神様がいない時間となる。神様不在、つまり神様の力を得られないこの2年間を天中殺と呼ぶ。天が味方しない時間は魔が差すことが多いため、新しいことを始めるのは避けるべきと言われている。転職、引越し、結婚などなど。しかし、むやみに怖がる必要はなく、季節でいえば冬と考え、春に向けての準備期間とすれば、やがて来るときに活動を始めて花開くことになるのだろう。

で、私の場合。戌亥天中殺なので、ようやくこの節分で2年間の天中殺が明ける。思い返せば、戌年を迎える前年の秋、私は突然、入院した。出産と痔の手術以外で入院したのは初めてのことだった。それまで1年近く勤めていた職場のストレスが相当溜まっていたことが、一番の原因だったように思う。当時、算命学の先生に「天中殺前にお知らせ現象が起こることもある」と聞いたことがあった。この入院も、ある意味、そうだったのかも知れない。この時、入院したおかげで、天中殺の間、私はいつも以上に体調に気をつけ、無理をしないように過ごしたからだ。

なのに、なのに…天中殺が明ける直前の昨年末、私はまたも緊急入院してしまった。謎の体調不良が続いたあと、ある日、お腹が痛くなり、救急病院に駆けつけ、そのまま入院。原因は胆石だった。もう20年近く前に胆石があることはわかっていたが、それが痛くなったのは初めてだった。幸い、胆石の痛みはすぐにおさまったのだが、諸々の検査の結果、別の病気があることが判明。おそらく検査をしなければ、発症に気づかなかっただろうから、胆石が痛んでラッキーだったのだろう。(主治医もそのような見解だった。)算命学の先生も、この時期に持病が出ることは、むしろ良いことなのだと言ってくださった。

今は既に元の生活に戻り、いや、以前よりも健康的な生活を送っていると思う。天中殺が明けても、しばらくはのんびりと、少しずつ活動を始めようかと思っている。病気はある意味、自分が作り出しているのだと、しみじみ思う。さらに言えば、病気になる時期にも意味があるのだろう。天中殺の始めと終わりに、じっくり自分自身を見直し、いろいろと考える時間を与えられたのはありがたいことだと思う。


無事にお正月を迎えられて良かった!!

無意識の引き寄せーモリッシー(ザ・スミス)の場合

大好きなデペッシュモードクイーンの記事にいくつかコメントをもらったことがきっかけで、しばらく忘れていたUKロック熱が近年、私の中で蘇っている。といっても最近の音楽シーンについてはまったく知らないので、あくまでも昔、好きだったバンドを今さらながらに思い出している状態。

その中で、どうしても避けて通れないのが、ザ・スミスだ。まだ大学生だった80年代に、LPレコードで聴いたのが最初だったが、そのまま東京で就職してからは、本当に没頭して聴き続けた。就職して親に頼らず自活を始めたものの、初任給では食費も切り詰めるぎりぎりの生活。仕事が終わると、狭いワンルームマンションの部屋で、毎日のようにスミスのアルバムを聴いて、モリッシーの歌詞の世界に浸り、深く深く共感していたのだ。

その後、生活に少しずつ余裕ができて、いつか留学するという夢のためにお金も貯めた。そして実際に2年ほどパリに留学して帰国した私が東京で再就職した頃、ザ・スミスが解散してソロになっていたモリッシーが初来日を果たしたのだ。昔、モリッシーは飛行機嫌いだから来日しないだろうと聞いていたので、「こんな極東の国まで来てくれるなんて!」と感激して、武道館公演のチケットを1枚買い求めた。その頃、私の周りにはスミスモリッシーの話ができる人もいなかったので、ひとりで行くしかなかったのだ。

そして、武道館公演を楽しみに待ちわびていたある日の夕方、私は昔の同僚と久しぶりに会うことになっていた。待ち合わせ場所は、六本木Waveという大型レコード店。普段は待ち合わせに遅れることのない元同僚が、その日はなぜか時間になっても現れず、私は入口の前でひとりぼ~っと待っていた。すると、まるで私に会いに来たかのように、入口のガラス扉を開けて私の目の前にモリッシーが現れたのだ。「あ、モリッシー!!!」と頭の中でつぶやきながら、「まさか!? ほんと!?」と信じられない気持ちに。思わず、そばにいたボディガードらしき外国人のおじさんに、「モリッシーですか?」と話しかけたら、「自分で訊いてみれば?」と言われ、勇気を出して訊いてみた。

モリッシーですか?」
「そうだよ」
「あ、あの、サインもらっていいですか?」
「いいよ」

私は急いで、バッグからきれいな便箋とボールペンを出した。
モリッシーがサインをしている間、「武道館のコンサート、見に行きます」と言うと、「楽しんでもらえたらいいけど」と優しい答え。それまで雑誌の記事などから、勝手に「モリッシーは、気難しいから、話しかけちゃいけない人」というイメージを自分の中で作り上げていたのだが、ごく自然に、普通に感じのよい人だった。

モリッシーにサインをもらって、入口に戻った頃、元同僚が「遅れてごめんね」とやって来た。「構わないよ。それよりも、それよりも…モリッシーが、、、モリッシーが、、、」と興奮して言葉にならない状態の私を見て、元同僚は冷静に言った。「モリッシーが誰なのか知らないけれど、厚子ちゃんがこんな状態になっているということは、ものすごい人なのね。」そして、私がモリッシーにサインをもらったことを話すと、「厚子ちゃん、せっかくだから写真も撮った方がいいよ」と言って、近くのお店で『写ルンです』を買って来た。そう、スマホもない当時、急に写真を撮るなら『写ルンです』だったのだ。

サインをもらった上に写真までお願いするなんて、モリッシーに嫌がられないかしらと心配する私をよそに、彼女は「厚子ちゃん、早く!」とモリッシーに近づいた。不思議だったのは、有名なレコード店だというのに、その日はお客もほとんどおらず、店員さんもモリッシーに気づいていなかったこと。私が再び、モリッシーに写真を撮っていいかと尋ねると、彼は嫌がることなく、でもシャイな感じで、私と一緒に写真に写ってくれた。もちろん、元同僚がシャッターを押してくれたのだ。

その様子を見て、ようやく店員さんがモリッシーに気づいたようで、そのあと、モリッシーはまたサインをすることになったのではないかと思う。私はといえば、すっかり満足して、元同僚と一緒に夕飯に出かけた。本当に好きな人には、会えるものなのだなぁと思いながら。

モリッシーとの遭遇」――私にとっては大歓喜、大興奮の出来事だったが、その時の私の周りには、この喜びを共有してくれる人がいなかった。私にとってはあまりにも嬉しい出来事だったので、翌日、職場の仲良しの同僚に話してみたが、いまひとつこの出来事のすごさを理解できないようだった。実はこの時、私が勤務していたのはイギリス系の会社で、私のチーム内に2名のイギリス人がいたのだが、日本人スタッフはともかく、外国人スタッフとはまだそれほど打ち解けていなかった。仕事以外の話をすることは、めったになかったからだ。

だがこの日の私は、上司であるエリートのイギリス人ではない方のイギリス人に思わず話しかけていた。「昨日、モリッシーに会ったの」と。すると彼は、「モリッシーに!?」と大きな声でものすごいリアクションを返してきた。「嘘だろ!?」と言わんばかりに。「モリッシーに会ったのか?」と聞き返す彼に、私は前日もらったサインを見せた。すると彼はすごいなぁという顔で、本当に感心してくれたのだ。そこから彼と音楽の話が始まり、それ以降、彼と、私を含めた日本人スタッフの会話も増えて、チームの雰囲気もなごやかになったように思う。まだCDやカセットの時代だったので、彼が「ニューオーダーの新作、聞いた? まだなら録音してあげるよ」とテープを持ってきてくれたこともあった。
その後、同じ年の11月24日にクイーンフレディが亡くなるのだが、ロンドンからその第一報が入ったとき、隣のチームのイギリス人がフロア中に響き渡る大きな声で、そのニュースを伝え、『伝説のチャンピオン』を歌いだしたことを今でもはっきり覚えている。

それからしばらくして、私はある音楽雑誌の編集長と会う機会があった。モリッシーの来日時、唯一、その雑誌だけがインタビューできる予定だったのに、モリッシーの体調不良でドタキャンとなり、その編集長はずっと会いたかったモリッシーに会えなかったそうだ。「私、偶然、モリッシーに会って、サインもらって記念写真も撮りました」と思わず言ってしまった私。けれど、これ以降、このモリッシー話を自慢できる人が周りにいない状態が相変わらず続いている。去年、ザ・スミス以前のモリッシーの物語を映画化した『イングランド・イズ・マイン モリッシー、はじまりの物語』が公開された時も、ひとりで観に行ったくらいだし。

そういえば、80年代に、シェフィールド出身のABCというバンドのマーティン・フライから手紙の返事をもらったことがあった。最近読んだ本、見た映画やバンドなどのリストがあって、感想などが書いてあったのだが、当時はまだ知らなかったザ・スミスの名前があったことに、だいぶあとになって気づいたことがある。

ああ、久しぶりにカラオケに行って、ザ・スミスを歌いたい気分だ。


*モリッシーがライヴでポケットに入れていたのは、グラジオラスだったけど…

新しいポッドキャスト、始めました。

なかなか記事もポッドキャストも更新できないでいましたが、実は友人と新たにポッドキャストを始めました。
よかったら聞いてみてください。↓

『生きたい人生を生きる—厚子とリンのFelicite Cafe』

紅茶と星詠みのスペシャリストである「ティー・アストロロジャー」のリンさんには、なにかあれば相談にのってもらい、アドバイスや励ましをもらってきましたが、なによりも、いつ会っても楽しくお喋りの花が咲き、あっという間に時間が過ぎているのです。このポッドキャストで、そんな心地よい時間を少しでも共有できたらいいのですが。

リンさんのブログ↓
RINのオフィシャルブログ カメリアズティーハウスロンドンに恋をして

『鈴木るみこさんを偲ぶ会』を終えて

photo by Rin Matsubara
比叡山坂本の「むあ文庫」

2019年11月4日(祝月)に開催された『鈴木るみこさんを偲ぶ会』の報告を投稿せねばと思いながら、なにもできないまま、時間が過ぎてしまいました。11月が終わる前に、あの日のことを少しだけ記しておきます。

秋の穏やかな日に、スタッフを入れると20数名が「むあ文庫」さんに集まって、午後の間中、るみこちゃんのことを語らいました。関西はもとより、富士宮、鎌倉、東京、そして遠く仙台からも、るみこちゃんの綴った文章が大好きという方々が参加してくださいました。

この日、特別にお店を開けてくださった「むあ文庫」さんの玄関先には、「鈴木るみこさんを偲ぶ会」の案内板が立てられ、カフェの先の絵本の館(!?)には、「むあ文庫」さんが特別にるみこちゃんのこれまでの記事/エッセイに関連した絵本を選びだしてディスプレイしてくださっていました。

photo by Rin Matsubara
「偲ぶ会の案内板」

会が始まる前に、その入口の写真を撮っていたら、きらきらと光る風が何度か吹き渡り、「るみこちゃんがやって来たのかしら?」と私たちは囁きあっていたのですが、会のあと、窓際に座っていた参加者の方から、「窓の外で、風が何度もきらめいていて、るみこさんかと思いました」と言われ、確信しました。永遠の光の塔のことも。

photo by Rin Matsubara
永遠の光の塔から!?

ほとんど初対面の方ばかりなのに、「るみこちゃんの言葉で綴られた世界が好き」という共通点だけで、昔からのお友達のようにお話ができたのは不思議でした。皆さん、それぞれの想いを語ってくださり、参加者のおひとりがおっしゃったように「宝物のような時間」を過ごしました。るみこちゃんの文章が、こんなに素敵な方々を引き寄せて、結びつけてくれたなんて、感謝してもしきれません。忘れられない日となりました。

これは当日とは別メニューのアップルクランブル@むあ文庫

あの日のことを、いまだにうまくまとめられないので、いちはやく「偲ぶ会」のことを書いてくださった参加者のブログ等を以下、紹介します。ほかにもあれば、お知らせください。

【花と空】57歳から始めた雑記ノート。by yuki-bee-62

picchipucchiさんのインスタグラム

台湾手帖 田中六花さんのインスタグラム

Hopinほぴん さんのnote

Rinのオフィシャルブログ

*12月2日に追加→ mai_nogamiさんのnote

ベルローズさんの波動バラ

*当日は、るみこちゃんが大好きなバラを飾りました。愛媛のベルローズさん波動バラ。終了後、参加者の皆さんに持ち帰っていただきました。

追記:この日の参加者の中に、同じ小学校の同級生(しかも同じクラス)だったおふたりがいたことが帰宅後に判明。会の間は、お互いに気づいていなかったとか。これも不思議なご縁でした。

【鈴木るみこさんを偲ぶ会】を開きます

2018年5月に編集・文筆家の鈴木るみこさんが永眠されました。『Olive』、『anan』、『クウネル』、『つるとはな』等の雑誌を中心に活躍されたるみこさんを追悼する会を、遅ればせながら開きたいと思います。彼女の文章が好きだった読者の方、あるいは彼女と仕事やプライベートで交流のあった方、どなたでもご参加ください。比叡山の麓で、鈴木るみこさんの文章や彼女にまつわる思い出など、語り合いましょう。

日時:2019年11月4日(月・祝) :午後1時~4時30分
    *事前申込制(11月1日現在、午後3時前後の来場のみ受け付けております。)

                 
場所:むあ文庫 muabunko.com 

最寄駅:(京阪石山坂本線)坂本比叡山口駅/(JR湖西線)比叡山坂本駅

参加費:1,500円(飲み物・お菓子付)

お申込、お問合せは、hatomuneatsuko.comのお問合せページにお願いします。

NHKの不可解な漢字表記

先日の参議院選挙以来、世の中では「NHKをぶっ壊す!(笑顔)」のNHKから国民を守る党が話題になっているが、我が家では相変わらずNHKニュースのテロップの漢字表記について疑問が噴出している。

既に2018年2月18日の記事『NHKは一億総白痴化を狙っているのか!?』で、「腹腔鏡手術(ふくくうきょうしゅじゅつ)」をNHKが「腹くう鏡手術」と表示したことに触れた。ネットで検索しても、「腹くう鏡手術」という表記は、NHK以外にはほとんど見当たらないはずだ。

その後、気になったのは、「妊よう性の温存治療」という表記。そもそも「妊よう性」という言葉を聞いたことがなかったので、「なんなのこれは!?」と思い、調べてみたら「妊孕性=妊娠すること、身ごもること」とのこと。この単語を検索してみると、「妊よう性」という表記を採用しているのは、「国立がん研究センター」の「がん情報サービス」くらいだ。がん治療の際に出てくる重要な言葉のようだが、医療系のサイトには「妊孕性(にんようせい)」とふりがなをつけた表記が多く、これが一番親切だと思う。NHKといい、国立がん研究センターといい、その分野では国の中心的存在と思われる組織が、「妊よう性」などという奇怪な表記をするのは止めてほしい。

それから、最近、よく発射される北朝鮮の「飛しょう体」。「」が常用漢字じゃないから。ただし、「櫻井翔」は漢字でオッケー。人名だから。でも民放のニュースでは、「飛翔体」と表記しているはずだ。それを言うなら、宮中「晩餐会」も、NHKは「晩さん会」と表記した。「膠着」は「こう着」。でも、「語彙」は「語い」ではなく「語彙」のまま。「」が2010年に常用漢字入りしたらしい。しかしタンカーの「拿捕」は、なぜか「拿捕」の漢字表記に「だほ」とルビがついていた。何故なのか、よくわからない。

それから混乱するのが「抽せん」。先日、「東京オリンピック観戦チケットの抽せん申込」を報じた際に、背景に映る東京オリンピックの公式ホームページには「抽選」と書いてあるのに、NHKのテロップは「抽せん」となっていたのだ。民放は「抽選」と報じていた。「ちゅうせん」という言葉は、本当は「抽籤」と書くのだが、「」が常用漢字でないため、「抽選」と代用漢字を用いることが多いが、国会の議事録全国自治宝くじ事務協議会は、NHKと同じく「抽せん」という平仮名との交ぜ書き表記にしているそうだ。(ちなみに、私が「抽籤」が本当の表記だと知ったのは、林修先生の本を読んだとき。さすが林先生だ!!) そこは理解したとして、不思議なのが、「抽せん」の結果が「当選」、「落選」と表記されていたこと。なぜ「当せん」「落せん」ではないのだろう!?
しかも、今朝のNHKのローカルニュースでは「抽選」というテロップが。これは単なるチェックミスか!?

その後、この問題について話していたら、子供が「こんなのがあるよ」とネットでみつけてきたのが、『放送研究と調査』という資料だ。NHK放送用語委員会の会議録やアンケート調査などが、ネットで見られるのだ。少し昔のものだが、委員会でもメンバーによって意見がかなり違うし、アンケート調査では、現場のアナウンサーが実は平仮名との交ぜ書きではなく、漢字表記を好む傾向にあるらしいことがわかったり、なかなか興味深かった。

これによると、「放送における漢字使用」については、常用漢字とNHKが独自に使用を決めた漢字を使うとある。しかも、常用漢字表にあってもNHKの判断で使わないものもあるし、表外字であっても特例として使うものもあるとのこと。つまり、常用漢字以外は絶対ダメというわけではないのだ。そもそも、この時の委員会の会議は、表外字も使って放送表現の幅を広げていくため、これまでの漢字の使用制限を見直すことがテーマだったのだ。

しかし、こういう問題にその場で即、答えが出るわけではない。結局、(もしかしたら)現場のアナウンサーの意見を無視して、奇妙なテロップを決めているのは誰なのだろう!? 委員会の中で、「放送は、年少者も含む多くの国民を対象にしている」から、「新聞界は表外字を認めて使用範囲を広げても、放送がそれより狭い範囲で表記することに非難されるところはない」といった意見を目にしたが、まさに公教育の論理と同じで、最低レベルに合わせようということだろうか!? 放送を視聴している年少者は、いつまでも年少者ではない。学習して成長していくはずだ。それなら、日本国民として恥ずかしくないレベルの国語を理解できることを前提として、ニュース番組を制作していいのではないだろうか。(だからこそ、子供ニュースみたいな番組を別に作っているんじゃないの!?)前述の意見を述べたのが、(たぶん)有名な日本語学者だということに、私はいたく失望した。日本語学者なら、正しい、美しい、そして格調高い日本語を、多くの国民に聞いてほしい、話してほしいと思わないのだろうか!? ま、いろんな人がいて、いいんだけどね。いやはや、いろいろ勉強になりました。ふぅ。

N国の立花さんほどじゃないけど、NHKに対して不満が募るきょうこの頃です。

第38回:比叡山の『お坊さんと話そう』比叡山の阿闍梨(あじゃり)さんとは?(2019.07.14.)

京都土産として人気の「阿闍梨餅」の「阿闍梨(あじゃり)」は、比叡山の阿闍梨さんのことだと知ってましたか? 天台宗では、比叡山の千日回峰行を終えられた僧侶を一般的に阿闍梨さんと呼んでいますが、阿闍梨さんの正確な定義や、どうすれば阿闍梨さんになれるのか…といったことをご住職に訊いてみました。(鳩胸厚子

(*この番組は、iTunes等でも聞くことができます。購読ボタンを押すと、更新時に自動的にエピソードが追加されます。なお、番組についてのご質問は、https://hatomuneatsuko.com/ のお問い合わせのページからどうぞ。)