正倉院展

母の四十九日がすんだら奈良の伯母を訪ねると約束していたのだが、それをやっときょう果たすことができた。母が亡くなったことで、六人兄弟でただひとり残ってしまった伯母は、このところ毎回、電話口で泣くのだ。「いちばん末の妹が先に逝ってしまって…」と。

80も後半に入った伯母は、一軒家でひとり暮らしの心細さもあり、普段から私に遊びに来いというのだが、実は私よりも息子や夫に会いたいようだ。息子を孫代わりに可愛がり(?)、私と違ってやさしく話を聞いてくれる夫にあれこれと相談をして、愚痴りたいのだ。そして、毎回、これでもかというほどの食べ物をお土産に持たせてくれる。

さらに姪である私には、タンスの肥やしとなっている洋服が大量に手渡される。高齢の伯母が、やけに派手で上等な衣類を山のように持っていることに驚きつつ、とても私の趣味ではないけれど、一応、サイズが合うので、ありがたくもらって帰る。(あとで派手好みの友人に回すことも…)

今回も大量のお土産をもらい、「正倉院展に行くから」と夕方前に伯母宅をお暇した。雨も本降りになってきたし、夕方だし、そろそろ空いているだろうと奈良国立博物館に向かったら、まだまだ混んでいて入館まで30分待ち。日曜は閉館時間が延長されていることもあって、入場者の列はその後もずっと続いていた。

慣れない人ごみにちょっと疲れたけど、初めての正倉院展はとっても面白かった。紙の書類や、織物や木製品をはじめ、数々の宝物がこれほどきれいな状態で残っているなんて、日本はすごい国なのだ…と改めて感動した。(正倉院展のチケットを送ってくれた友人に感謝!!)

*山の集落でさんざん鹿害に悩まされたので、鹿を見ると思わず敵愾心が…。
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