第六感(シックスセンス)

もう一年以上前のこと、私がたまに買い物に行くお店でパートをしていた友人の姿をぱったりと見なくなった。「もしかして入院でもしているのでは!?」と気になりつつ、3ヶ月ほど過ぎた頃に連絡をしてみたら、案の定、2ヶ月ほど入院していたとの返事。私より若くて、細身の彼女がそんな大病をしていたとはびっくりだった。まだ万全の体調とはいえず、遠出も控えているとのことだった。私自身も派遣仕事で忙しく、そのまま時間が過ぎ、つい最近、ようやく再会を果たした。

彼女も体力作りのため、家の近くを歩いているというので、一緒にウォーキングすることにしたのだ。歩きながら、お互いの近況を知らせあったのだが、彼女も私も時期こそ違えど、同じ病院の同じフロアに入院していたことが判明。彼女によると、ある朝、洗濯物を干している最中に突然倒れ、それでも意識があったので、自分でご主人や職場の同僚に電話をして、さらに救急車を呼んだのだという。しかも、その少し前に、なぜだかわからないけど、自分がそういう状況になることを感じていたのだとか。

そして私の姿を見ないまま、連絡も途絶えたまま、秋を迎えたとき、私が入院しているのではないかと、彼女は直観で思っていたそうだ。なぜだかわからないけど、病気を境にそういう勘が冴えてきたのだとか。身体の状態に敏感になると、本来もっている本能的?あるいは動物的な感覚が研ぎ澄まされてくるのだろうか。

頑張り屋さんの余り、今まで無理をしてきた彼女にとって、この病気は良い意味で「無理しない」ための言い訳を作ってくれたのかも…と思う。病気って、本当に深い意味があるのだとつくづく思う。

by 鳩胸厚子

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