一秒でも早く母のもとへ

2学期から転校予定の小学校に初めて足を踏み入れた。子どもの数が増えたために校舎も増築され、4年生の教室のひとつは図工室を急遽、教室に替えてあった。教頭先生から、「2学期からの転校生は6人。ここは新興住宅地で、みんな転校生みたいなもんだから、すぐ慣れますよ」と説明された。息子は迷子になりそうな広い校舎を見学して、わくわくしているようだ。

家に帰ると、私はすぐに帰省の準備。新幹線を予約して、お昼のパンを買って電車に乗り込んだ。広島駅に着いたところで病院にいる友人から電話があり、母の具合がどんどん悪くなってるから、とにかく急いで来てほしいとのこと。意識があるうちに、帰っておいでと。

ところが私が病室に入ると、母は顔をあげて、つまった鼻をいじろうとしているではないか。この間は顔を上げることさえ、できなかったのに。私を見ると、「鼻をとって」と声を出した。この間は、単語を発するのがやっとだったのに!

あとで話をきくと、母は日に日に悪くなり、本当につらそうだったらしい。私が帰るのを待って、がんばっていたようで、私には精一杯元気な姿を見せたのだろう。そして安心したのか、その後はだんだんと弱ってきた。

主治医の話を聞いて、急遽、夫と息子も今夜中にこちらに戻ってくることとなった。その時間まで、母のそばで得度式の様子など、いろいろ話すことができたので、私も悔いはなし。あとは少しでも母が楽になるよう祈るだけ。

*新しい学校
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