殆ど睡眠をとれない修行の日々を終えた夫が、やっと休みをとった。
本当ならゆっくり休ませてあげたいが、朝は伸び放題の庭の草刈。
そして久々に子供と学校のグランドで遊んだあと、街に行って大き
なよしずを買ってきた。
さっそく軒下に設置したら、なんだか涼しい。見た目からして、涼
しそう。これで、気持ちよく昼寝ができる。もっと早く買っとけば
よかったな。
びわ湖畔に暮らす翻訳家の物語
午後は二回目にして最後の地域福祉懇談会に参加。
前回より出席者が少なかったが、内容は今回の方が建設的で示唆に
富んでいた。といっても、私たちの提案が少しでも実現するかどう
かわからないのだが。
私たちひとりひとりにできること。地域でできること。行政にお願
いすること。この三つを話し合ったのだが、まず大切なのは情報の
共有だと痛感した。
夕方からは、またも保育園の保護者会のミーティング。どんな組織
も、もちろん家族や夫婦も、情報を共有するためにはコミュニケー
ションが必要なのだとしみじみ。
帰宅したら、夫と息子は何やら楽しそう。さっきまで夫の同僚&後
輩が来ていたとかで、男同士のコミュニケーションを堪能したらし
い。私は離れていた時間を取り戻すべく(?)息子にくっついてス
キンシップ。却って嫌がられたかも。コミュニケーションは難しい。
昼過ぎに、修行を終えた夫がやっと帰ってきた。(私が車で迎えに
行ったのだが。)修行の間、殆ど寝ていない夫はシャワーを浴び、
アイスコーヒーを一口飲んだら、ベッドに倒れこみ、数秒後には
爆睡していた。
そこで私は静かにパソコンに向かった。作業に集中していたが、
電話のベルで我に帰った。保育園のお迎えの時間をとうに過ぎて
いたので、先生からの電話だった。ああ、また大失態。
息子はやっと父親に会えると、ワクワクして帰宅。ところが、久し
ぶりだからか、それとも父親の修行姿を見たせいか、息子は照れて
もじもじしている。やっとのことで、私を介して、言葉を交わして
いた。なんのこっちゃ。
男同士の不思議な世界を垣間見せてもらった。
夫の留守中、朝の犬の散歩も私の仕事となった。
川沿いの道を歩きながら、ときどき山からの涼しい風を感じる。
川の向こうには、週末だけ営業しているカフェがある。しばらく
空家となっていた元喫茶店を、街中に暮らすご夫婦が買い取って、
新たにカフェ・ギャラリーとしてオープンしたのだ。
ふと見ると、カフェのテラスでご夫婦が仲良く向き合って朝食中。
風の吹く川沿いのテラスで、ふたりだけの朝のひとときとは、羨
ましい限り。何歳になっても、お互いに向き合える関係でありた
いものだ。
さて、うちの物置小屋の脇には、高く高く伸びた植物の花が咲い
た。前に庭の草刈をしていたときに、近所のおばちゃんから、
「これは花が咲くから、切ったらあかん」と言われていたのだ。
名前は知らないが、物置小屋も超えて高く伸びた花。なんだか切
るのがもったいない。
昨晩はしゃれたお店でおいしい銀しゃりを食べ、今夜は近所のお
ばさんから巻き寿司をいただきました。
そして息子とふたり、ここのお祭りに繰り出しました。午後10時
前にお寺に向かうと、地元の男性陣がまさに「太鼓回し」に出陣
するところ。勇ましく駆け出した一団のあとに、白装束の行者た
ち。夫をみつけた息子は、「あ、いた!」と叫んでいましたが、
私は見逃してしまいました。
お堂の中は溢れんばかりの人、人、人で、なにも見えない。ただ、
ワッショイ、ワッショイの掛け声やその他の騒々しい音の数々。
その後、延々と夜中まで続く法要の様子をちらりと見て、夫の姿
を確認したらもう11時すぎ。おぼろ月夜の中、子供と手をつない
で帰りました。よくがんばって起きていたね。