お告げの山

この数日、犬だけでなく、私たちも熟睡して、朝もなかなか
目覚めません。暖かい布団の中で眠るしあわせ。

昨日、ジャストの「マダムに会いたい」というコーナーで、
ものすごい夫婦を見てしまった。あまりにもゴージャスすぎ
て笑いたくなるような帽子をかぶった(600個だか持っている
らしい)ふくよかなマダム。真剣に見ていなかったので、よく
わからないが、お金持ちのご主人と互いに本名ではない「モモ
ちゃん」「フレッド」という名前で呼び合っているらしい。最
後は銀座の高級レストランで、「手紙を書いてきたので、聞いて
ほしい」と自らお手紙コーナーを始めてしまい、互いにラブレタ
ーを読み上げて、涙していた。まったくアホらしい! とてつも
なくアホらしいのだが、あまりのアホらしさに、実はちょっとホ
ロリときた。レポーターの女性ももらい泣きしていた。

不覚にも感動してしまった理由は、私もマダムの気持ちがよくわ
かったから。「世間的にはフレッドよりかっこいい男の人はたく
さんいるだろうけど、私にとってはフレッドがこの世で一番かっ
こいい、その気持ちはずっと変わらない…」と。その後もあまり
にも気恥ずかしくて、とても人前では言えないような、でも真剣
な言葉が続くのだ。それも、新婚さんではなく、結婚15年だった
かの熟年夫婦。私のこの気持ちも、延々続くだろうか。

あんなに熱しやすく冷めやすい私だったのに、今のところ、まっ
たく気持ちは変わらない。自分でも不思議なくらい。

私と夫の出会いは、ある意味、お告げの通りだった。というか、
そのお告げ自体、私は忘れていたのだけど。

中国から帰国して、東京以外の場所に住もうと決めていた私は、
さてどこにするものかと、占いさんにインスピレーションをもら
いに行った。彼女は「地名はわからないけど、地図で言うとここ
ら辺」と、関西を指した。彼女には山が見えると言う。実は、そ
の山の上に男性も見えていたらしいのだが、私はそのことは覚え
ていない。

そして、前から住んでみたいと思っていた関西の街を歩き、山の
見える気に入った場所に移り住んだ。その場所を写真に収め、占
いさんに確認をとった上で。

その場所は三方を山に囲まれていたが、中でも一番好きな山、そ
こが私と夫の出会いの場所となった。山で出会った私たちが山の
中で暮らしているのも当然か。
山の神様、仏様に感謝しながら、毎日暮らしていきたい。

ひえ

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