最近ではテレビを極力見ないようにしている私が、今も真剣に見ている番組が『ニュースの深層』である。(以前は木・金だったけど、今は金曜のみ) ひとりのゲストの話をじっくり聞けるので、テーマを掘り下げた中身の濃い話になる場合が多い。興味深い話だと、もっと詳しく知りたくなり、そのゲストの著書を購入することもある。ところが、それが未読のまま、本棚に眠っていたりする。
そんな一冊を今になって読んでいるのだが、これがなかなか衝撃の内容だ。著者は冒頭で、テーマとなっている問題を考えていく際の基本姿勢を確認している。
「すなわち、さまざまな人々や出来事と係わる中で、ありとあらゆる事物や物事を前にして、『自分の目で見る』、『自分の心で感じる』、『自分の頭で考える』ということ、たったこれだけのことにすぎない」と。―――『脳死・臓器移植の本当の話』小松美彦著(PHP新書)
ところが、この本を読み進んでいくと、いたって簡単で当たり前のことに思えるこれらのことが、実はきちんとできていないことを知らされて愕然とする。これは、この本のテーマに限らず、このところ、私たちが見聞きするニュースにも当てはまるかも。いろんな意味で考えさせられる一冊だ。
一方、私が本を読んでいる隙に、最近では息子が私のパソコンをいじるようになった。検索したいことがいろいろあるらしい。息子なりに、自分の頭で考えてくれたらいいのだけど。
*って、検索していたのはポケモンだった。私のデジカメまで使っていたとは!