昨晩、寝る頃はまだ雨だけだったのが、今朝方には暴風が吹き荒れ、その音で目が覚めた。息子も夫も目を覚ましていて、うるさい風の音に寝ようとしても、なかなか熟睡できない。「この調子なら、暴風警報が出て休校かなぁ」と思いつつ、全員寝不足のまま朝を迎えた。
強風のせいで電車も停まり、大雨のせいで山の集落に向かう国道も通行止めになっているのに、結局、暴風警報は出なかったので、学校はいつも通り。私も今週は安全パトロール係なので、通学路に立った。息子は眠くて仕方ないと言いつつ、登校した。
夕方、「眠いんだったら、きょうは塾、休めば?」と言ったのだが、息子は「もう眠くなくなった」と元気に出かけた。月曜は唯一、行きも帰りもひとりの日なのに、それでも塾は楽しいらしい。
が・・・、夜、駅に迎えに行くと、息子が出てこない。携帯を何度鳴らしても、応答なし。「きっと寝てしまって乗り過ごしたに違いない」と、一度家に戻り、電車の時刻表を調べ、終着駅に連絡しようとしたが電話番号がみつからず、おろおろ。その間も息子の携帯に電話をするのだが、まったく応答なし。
心配のあまり、職場で会議中の夫に電話すると、「大丈夫だよ」。しばらくして、ようやく息子から電話が入り、「あのね、どうしてだかわからないんだけど、今○△駅にいる」とのこと。うちの一つ手前の駅で、夫の職場から近い場所にある。「あれ、どうして手前の駅に? 途中で気付いて、折り返しの電車に乗って、またも乗り過ごしたのかな?」と疑問に思いつつも、「すぐに迎えに行くから」と電話を切った。
が、そのあとで、「私が車で隣の駅に向かうより、電車で帰る方が早いかも・・・」と思いながら、夫に居場所がわかったことを知らせると、「会議も終わるところだし、俺の方が近いから、迎えに行く」とのこと。それで息子に電話して、「お父さんが迎えに行くから、駅の前で待ってるように」と伝えると、「なんか、おかしいんだよ、ここ何もないんだよ」と不安そうな声。そして、「あ、お母さん、ここ○△駅じゃなかった。○××駅だ!」
うひょ~! どうやら眠りこけた息子は、七つ先の駅でふと目が覚めて、電車を飛び降り、駅名を見たら「○」の文字が見えたので、ひとつ手前の「○△駅」だと勘違いしていたのだ。が、駅の外に出ると様子が違って真っ暗で、何にもなくて、もう一度よく駅名を見たら「○××駅」であることに気付いたというわけだ。
息子には次の電車に乗って帰るよう伝え、急いで夫にそのことを知らせた。次の電車の到着時刻前に再び息子に電話して、ホームを間違えないよう念を押したが(小さな駅だったのでホームはひとつだった)、今度は時刻になっても電車がこない。さっき運行状況を問い合わせたときには、遅れなどはないと言っていたのに。不安になりながらも、5分遅れで電車は到着。無事に息子は帰ってきた。
夫もほぼ同時刻に帰宅して、みんなで遅い夕食を囲んだのだが、最初は「大丈夫」とど~んと構えていた夫が、めちゃくちゃ不機嫌そうに、すぐに連絡してこなかった息子にお小言を言い始めた。夫のこんな態度は、かなり珍しいことだ。実は、それだけ心配していたってことなんだろう。
もちろん夫も私も、そりゃあ心配したけれど、一番心細かったのは当の本人だろうと、今回だけは息子を擁護してやった。「初めてのことだから、どうしていいかわからなかったのよ。一度経験したら、次にこんなことがあっても、もう大丈夫よ」と。
親としては、想定外のことに対応できる大人に育ってくれるよう、祈るばかりだ。
*「想定外」で政府が対応できなかったら、国民は不幸になるばかり。
「原子力防災マニュアルを軽視して、場当たり的な対応に終始している。」(小佐古元内閣官房参与)
*ウォーキング中にみつけたサクランボ。子供の頃、うちの庭にもあったなぁと懐かしくなった。