「引き寄せの法則」の本によれば、自分が関心を向けないものは、自分の人生に持ち込まれない。だから人生で起こることも、人生で出会う人も、すべて自分が引き寄せている。「え? 自分の望んでいない出来事や出会いもたくさんあるよ」と反論したくなるが、例えば殆どの人は、自分がつきあう人のどの部分に関心を寄せるか、意識して選んでいない。もし一番好きなところにだけ関心を向ければ、その部分だけを自分の経験に招きいれるのだという。
「引き寄せの法則」って、基本的にとてもシンプルだけど、その仕組みを完全に納得するまで、腑に落ちるまで理解するのが意外と難しい。だからなのか、この本でも、同じシリーズの別の本でも、同じようなことを何度も何度も繰り返し説明している。それを何度も読んでいくと、少しずつその考え方が自分の中に浸透するような気がして、ついに私はこの本のCDブックを購入し、車の中で聞き始めた。
「引き寄せの法則」が説明するとおり、自分の経験は自分が創造したものだと理解できたなら、本当に自分が望んでいる経験を創造しようとするだろう。これをこの本では「意図的な創造」と呼んでいる。でも一日中、ずっと意図的な創造を意識するなんて無理な話だ。そこでこの本が提案するのは、「節目ごとの意図確認」である。節目節目で立ち止まり、自分が欲しているものは何かを確認するのだ。
例えば、車を運転してどこかに出かける場合、「目的地までスムーズにドライブしよう」という意図を確認する。この意図確認は、その時の節目だけでなく、将来への道を敷くことにもなり、今後、車に乗るときにはこの道が敷かれていて、自分の望むとおりの状況が創造されるという。
「引き寄せの法則」のCDブックを車にセットして以来、私は車に乗るたびにこの意図確認の例を思い出し、「目的地まで安全にスムーズにドライブしよう」と自分に言い聞かせて、車を出すようになった。すると引き寄せの法則なのか自己暗示なのかわからないが、ホントにスムーズに運転できるのだ。私が右折したいときには車がちょうどいないとか、一番近くの駐車場がちょうど空いているとか。「すごい、引き寄せが効いてる!」と思うと、相乗効果のようにますますスムーズになっていく。なんだか気持ちよくて、車に乗ると「引き寄せの法則」のCDを流すのが今ではほぼ習慣となってしまった。ホントはいろんな音楽が聴けるのに。無意識のうちに、「引き寄せの法則」が心身に浸透するかも…と思ってしまうのだ。
ところが、これには後日談が…(つづく)。