キューバ人の思い出

さあ、やっと仕事ができると思ったら、WBCの試合が大盛り上がり。
思わず、最後まで見て、感動した。

キューバと言えば、中国に太極拳留学した際の、ふたりのクラスメートを
思い出す。ふたりとも、私が日本人と聞くと、とても親切にしてくれた。
君はおちんのようだ、おちんのようだと繰り返すので、面食らっていたら
「おしん」のことだと後でわかった。なるほど、私が広島の出身と聞いて、
「ヒロチマ・トーヨ・カープ」と言っていたものなぁ。

そして彼らはアメリカをとても嫌っていた。中国人の先生に、「あなたも
もちろんアメリカが嫌いだろう？」と聞くと、先生は「あら～、私、アメ
リカ大好き、行ってみたい！」と明るく答えた。そこでふたりは、私とベ
トナム人の留学生に同意を求めた。「広島もベトナムも、アメリカにひど
い目に合わされただろう？」と。

その後、クラスのみんなでふたりの部屋を訪ねたら、壁に田中裕子演じる
「おしん」の新聞の切り抜き写真とカストロの写真が貼ってあった。そし
て、アメリカ嫌いのそのふたりは留学を終えたとき、ロシアやドイツなど
どの旧共産圏回りで、飛行機なのに二日か三日かけてキューバへと帰って
行った。そのとき、どうしてもと頼まれていた「下駄」を私はプレゼント
した。かつて柔道を習っていた彼らは、本物の下駄に憧れていたらしい。

今でも、思い出すと吹き出しそうになるのだが、彼らは何度も真剣に私に
訊いてきたものだ。「日本で最高の忍者スクールを教えてほしい！」と。
今頃は、なにをしているのだろうか。

＊昨晩の夕食はハンバーガー(@SpeakEasy)！　携帯で撮影したぞ～！