いつものように近所のママさん友達の車で、街まで子供たちの
習いものに出かけた。きょうは待ち時間の買い物はやめて、珍
しく学校の待ち合い室で時間をつぶすことにした。
いつものように他愛もない雑談をしながら、こんな風に親しく
付き合える関係になったことを喜び合った。お互い、環境や事
情は違いながらも、縁あって、この山間の過疎地に暮らすこと
となり、家庭を持ち、子供を育て、仕事もしている。そのバラ
ンスのとり方や、人間関係や地域との関わりについて、ときに
愚痴りながら一緒に悩んだり考えたり。
私よりずっと若いのに、大家族の中で、家の商売を盛り立てな
がら、ご主人をしっかりと立てて、いつも笑顔を絶やさない彼
女を見て、私はいつも我が身を振り返り、反省する。
普通の生活を、まっとうに明るく生きている人たちこそ、本当
に修行のできた偉人なのだとつくづく思う。
