一泊するべきかとも思ったが、今週は夫の泊まりが二回あるし、日帰りで実家に行ってきた。第一の目的は母の銀行口座の手続き。本当は先週中に終わるはずが、あちらの都合で今週に延びてしまった。
母が主に使っていたのは地元の地銀と信金。地銀の支店には事前に電話をして、一度足を運んだだけで、あとは郵送ですべて終了。支店に赴いた際にも、「40分くらいお時間かかりますが、大丈夫でしょうか?」と最初に確認され、予定通りスムーズに説明&手続きはすんだ。ところが、信金の方は説明もわかりにくいし、時間がかかるし、面倒な手続きが多い。これはシステムの違いなのか、担当行員の能力の違いなのか。(たぶん両方)。私の担当行員さん、若い妊婦さんなので、本来なら応援したいところだが、なにぶんミスが多くて、何度呼び戻されたことか…。電話も要領を得ないし、自分とこの不要な事情説明をして言い訳をするのだ。
昨日はこれが最後と思って我慢して待っていたけど、30分待たされた時点で、「あと、どれくらいかかりますか?」と訊きに行った。最初は混んでいた店内も、すでに待っている客は私だけ。窓口のベテラン風の行員さんが背後の担当行員の様子を見に行き、「あと3分と言ってますので…」。「あのぅ、その間に○○の手続きをしてもらえませんか? まだ、やってませんよね?」と、こちらから確認すると、「あ、そうですね」と焦って別の書類が出てきた。うう…非効率極まりない!
結局、「人材」の問題なんだよね~、システムや組織の問題も大きいけれど…。などと思いながら、ビジネスマンだらけの新幹線に乗って帰路についたら、久々に同級生から連絡が入った。帰宅後に改めて折り返したら、パートの愚痴を聞いてほしかったらしい。実は彼女、夫が医者であることを伏せて、パートとして銀行の窓口で働いているのだ。ところが要領が悪くてしょっちゅう失敗し、運悪くその失敗がいつも上司に発覚し、損な役回りが多いので、最近では周りの先輩から「運の悪い人」と同情されているらしい。失敗はともかく、そんなかわいそうな人と思われている自分が情けない…と、ちょっとへこんで電話をしたのだそうだ。
つい、きょうの信金の行員さんと重ね合わせたけど、友人の失敗話は微笑ましいのに、この行員さんについては笑えない自分を発見。わが事と他人事の違いもあるかも知れないが、たぶん潔さが違うのだ。友人の失敗はついお客さんのことを考える余りの結果だったり、単なるミスの場合でも言い訳せずに謝罪に徹する。私生活でイライラを抱えていると思われるお客さんの必要以上の不平不満も、素直に受け止めてあげているようなのだ。落ち込みながらも、この仕事は彼女にとって、世の中の荒波にもまれて(?)修行を積むためのものらしい。
すっかりずうずうしいおばさんになって、平気で文句が言えるようになった私はちょっと反省。私も銀行勤務の時代があったのだったわ。
*対岸は雨の江田島。このあと、すぐに晴れたけど。