母校の制服

まだ書類が整わないので、事務処理はまた後日することにして、父の顔を見てから故郷を離れることにした。が、昨日と打ってかわって、父は超不機嫌。私のことも、本当に私かどうか疑って、もろに警戒心を出している。こんなことは初めてだったのでビックリ。(たとえ私が誰かわからない状態でも、常にやさしい対応をしてくれる人だったから。)ホームのスタッフの方によると、入浴日は不機嫌になるらしく、きょうは朝からずっとこんな感じだという。せっかくお風呂に入って、気持ちよくなったのだろうに。そういえば、昔からお風呂、好きじゃなかったしなぁと、スタッフの方と苦笑して、ホームを後にした。(きっと、父の心の中にも処理しきれない思いがいろいろあるに違いない!)

そして電車に乗って、懐かしい瀬戸内海の風景を見ていたら、昔のいろんな思い出がよみがえってきて、泣きそうになった。中学高校の6年間、朝5時半起きで電車に乗り、この景色を見ながら通学した。私を起こし、朝ごはんを食べさせて、遅れそうなときには自転車に乗せて駅まで走ってくれた母の姿を思い出し、さぞ大変だったろうな~と思う。自分が母親になった今だから、余計にそう思う。

広島駅に到着し、新幹線のりばに向かっていたら、母校の制服を着た女子とすれ違った。一瞬、当時の自分の姿と重なり合って、母はこんな私を見ていたんだなと思ったら、今まで殆ど出なかった涙がどっと出てきた。

8月の同期会や、その後のプチ同期会、それから土曜日に同級生に会ったときにも感じたけれど、10代の多感な時期の思い出は本当に人生の宝だ。がんばって私を支えてくれた両親、ともに学んで悩んで時間を過ごした同級生たちの存在がいかに大きなものだったか、今になって実感する。

さて、我が家の息子もそろそろ多感な(?)10歳。新しい学校生活が始まったばかりなのに、きょうは私も夫もいない自宅にひとりで帰って留守番しているはず。今度は私が息子をしっかり支えてやらなければ。(「うざい」と言われるけど。)

*さようなら~、広島! またすぐ帰ります。
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