夫は普段通りに出勤したが、夕方に一度帰宅して、ご飯を
食べてから、もう一度出かけると言っていた。詳しい時間
がわかったら、連絡すると。
お昼ご飯はなんとかなったが、夕飯のために野菜を買わね
ばと、嫌がる息子を連れて、スーパーに行ったのだが、夕
方になっても夫からは連絡がない。
結局、夫は夜の行事が終わってから、お腹をすかせて、珍
しく非常に不機嫌な様子で帰って来た。実は、私たちがス
ーパーに行っている間に、一度帰宅したらしい。
「連絡してくれたら、いいのに」と言うと、「連絡できな
いほど、忙しかった」とのこと。やっと時間ができて、一
息つこうと急いで帰ったら、誰もいなかった…ということ
らしい。こちらはこちらで、夕飯のために…と買い物に行
ったのだが。
ここで、「ごめんね～！」と機嫌をとればいいところを、
私は「それくらいのことでなんでそんなに不機嫌になるん
じゃ～」と逆ギレ（！？）。
すると夫は…なぜか嬉しそうな表情をするんですねぇ。
「いいぞ～、いつもの調子になってきたぞ～」と。私が怒
るのを見るのが面白いらしい。さしずめ珍獣の生態を観察
している気分なのでしょう。
その後、夫がぽつり。「いやぁ、こうやってあなたに怒ら
れてるから、職場で誰に何と言って怒られても、ちっとも
腹が立たないんだよね～」。ちょっと尊敬の眼で見つめら
れたような気がする私。
家庭は夫にとって、厳しい修行の場となっていたようです。
私には、夫が仏様に見えてきました。
＊引越し祝いにいただいた我が家の「仏様」
