イヤーワーム(earworm)な『オドループ(oddloop)」byフレデリック


*寒さのあまりじっと寄り添う3匹の金魚。

中学の頃、洋楽に目覚めて以来、ずっとアメリカやイギリスのロックが好きで、ただただ来日したバンドのコンサートを見たいという一心で東京の大学に進学した私。だけど子供時代にピアノレッスンも早々に脱落し、歌もいまいちで、音楽は聴くことしか能がない。
夫は高校時代にバンドを組んでギターをやっていたというので、息子も高校生くらいでバンドを始めることを密かに願っていたのだが、ロックは「うるさい」と言って興味を示さない。小学生の頃、合唱団に入っていたので歌うことは好きなくせに、カラオケもほぼ行かない。「息子のライヴを観に行く」のは見果てぬ夢となった。

なので、私は息子の学校の文化祭で、(ほぼ)毎年、「よその息子さんのライヴを観に行く」のである。ほとんどが知らない人の息子さんだけど、高校生バンドは初々しくて、微笑ましくて、青春していて、羨ましい! 中にはとても上手い人がいたりして、感心、感動したりもする。

去年は特に、可能な限りずっとライヴ会場に居座って、たくさんのバンドを観た。今ではほとんど音楽を聴かなくなり、最近の音楽もまったく知らないので、今の若い世代の音楽を知る機会となった。あとで演奏曲目を教えてもらって、ネットで本物のオリジナルバージョンを調べて(YouTubeって、ありがたい!!)、いま人気のバンドをいくつか知ることができた。昔と違って、いまは日本のバンドも海外のバンドも音を聴いただけでは区別できない。すごいなぁ。

そんな中、いくつものバンドがライヴ演奏したことで耳に残っていた曲が、フレデリックの『オドループ』。もう3年前の曲らしいのだが、知らなかった。(ユニクロのCM曲だったとか!?)最初は歌詞が気になっていたんだけど、YouTubeで本物のPVを見たら、なんだかはまってしまって、この曲のPVを繰り返し再生していた。耳には残るけど、すごく素敵な曲と思っていたわけではなかったのに、なぜか気になって、また見たくなって聴きたくなって、気がついたら病みつきになっていた。誰かが「これ、なぜか5回見ていた」と書き込みをしていたけど、まさにそう。なんだかウィルスに感染したみたいに、やられてしまうのだ。

とまあ、このような症状が私に現れたのは昨年9月だったのだが、そのときは遠くから「なにをそんなに聴いてるの?」と不思議そうにしていた夫が、最近、『オドループ』のPVを見ているのを発見。しかもその後、何度か繰り返して見ているではないか。ははは、夫も感染するぞ~と思っていたら案の定。5回見たら、完全に病みつきになってます。

なんなんでしょうね、この感染力。恐るべし、フレデリック

イヤーワーム(earworm)とは、「歌の一部などが頭の中で反復して、音楽が頭にこびりついて離れない状態」。元々は16世紀に「ハサミムシ」のドイツ語を英訳した言葉だったらしい。ハサミムシは、眠っている人の耳の中に入って害をすると考えられていたんだって!

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