国会中継を見て絶望

きょうの国会中継を見ていたら、このところ感じていた虚しさがピークに達し、諦めというか絶望感に襲われた。森まさこ議員が、SPEEDIの予測データが3月11日当日から算出されていたにも関わらず、政府は福島原発の周辺住民をみすみす被曝させたことについて、涙を抑えながら質問している様子をこちらも胸をつまらせながら見ていたのだが、菅さんの答弁は知らなかった・・・という言い訳に終始していた。百歩譲って、たとえ菅さんのせいでなかったとしても、本来、そのデータを使えば安全な場所に避難できた人たちが現実には避難できなかったということに、思いを馳せる余裕もないのだろうか。

そういえば、ついこの間の国会でも、震災被害の全容を把握していないことがバレてしまったし、中川秀直氏が過去のもんじゅの事故について触れた後の答弁で、「先ほどお話されたJOCの事故ですが・・・」と話し始め、間違いを指摘されていた。菅さんって、「心ここにあらず」の状態があまりにも多すぎる。もともとそういう人なのか、精神的に疲れているのか・・・!?

さらに私を絶望させたのは、きょうの夜の報道だ。私が見た国会のニュースでは、山本一太氏や西田昌司氏が菅さんを鋭く非難している場面を取り上げただけで、森まさこ氏が追及した被曝問題はまったく出てこなかった。西田氏の場面だって、一番重要な部分は絶対、テレビは取り上げない。私みたいに国会中継を見ている暇人はそんなに多くないと思うから、本当に国民が知るべきことは知らされないまま。

ところで、きょうの国会で唯一、みんなの笑いを誘った場面がある。小野次郎氏が菅さんに対し、うそつき村と正直村の話を引き合いに出して、「あなたの周りにはウソつきがたくさんいるようですね。鳩山さんも、笹森さんも、松本さんも、班目さんもウソを言ってるとあなたは言いますけど、実は総理自身がウソをついてるんじゃないか。そう考えると、腹にすとんと落ちて理解できる」というような発言をしたときだ。

きょうの私は、それとは別にもうひとつ、腹にすとんと落ちたことがある。「菅さんは日本国民のために仕事をしていないのだ」と考えると、すべて納得できるのだ。いや、前からそう思ってはいたけれど、きょうほど心の底から納得したことはない。だから絶望したのだ。だって、いくらなんでも少しは国民のためを思っているだろう・・・とこれまでは考えていたけれど、いや、実はこれっぽっちも思ってなかったんだって、きょうの国会中継を見て思い知らされたから。

民主党自体がそもそも日本人のための政治をやるつもりはないのだろうから、当たり前と言えば当たり前。今頃、それをしみじみと実感している私がバカなのだけど。思えば民主党が政権をとった瞬間から、「日本が潰される」と絶望を感じ始めていたけれど、本当に本当にそうなってしまうかも知れないと、今は本気で絶望している。

「今後、またどんな天災があるかもわからないし、いざというときは海外でもどこでも暮らしていけるようになっておきなさい」と、震災後、子供に言い聞かせているのだが、天災がなくとも、もしかしたらこの国を離れなくてはいけない日が来るかも知れないと、きょう、肝に銘じた。あとは年をとるだけの自分はともかく、将来のある子供だけでも。

いろいろ覚悟を決めて、生きていかねばならない時代なのだ・・・。

*日本には、海があって、山があって、川があって、田んぼがあって・・・。
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