(↑『Hallelujah』by Jeff Buckley)
平昌オリンピック、リアルタイムでは全然見ていなかったけど、きょうの午後の男子フィギュア、フリースタイルは第四グループからしっかり見てしまった。あとで最初から見ておけばよかった…と思ったけど、リアルタイムで羽生結弦選手、宇野昌磨選手の演技を見て、ふたりが1、2位となって喜ぶ姿を見られたので大感激。
それから、もうひとつ嬉しかったのは、カナダのパトリック・チャン選手の演技も見られたこと。フィギュアファンでない私でも、パトリック・チャンは昔からおなじみの選手だ。まだ頑張っているんだなぁと喜んでいたら、プログラム使用曲にまた感激。最近はヴォーカルつきの曲もOKになったとかで、彼が選んだのがカナダのソングライター(&詩人)、レナード・コーエンの名曲、『ハレルヤ』。しかもジェフ・バックリーのバージョン!
レナード・コーエンによるオリジナル・バージョンは1984年に発表されたそうだが、私が初めて聴いたのは、その10年後の1994年に発表されたジェフ・バックリーのバージョンで、てっきりこれはジェフ・バックリーのオリジナルだと思っていた。それくらい、ジェフ・バックリーのバージョンは名作中の名作と言われていたのだ。(もちろん、レナード・コーエンのバージョンも味わい深くて素晴らしいのだが。)どうもジェフ・バックリーのおかげで、この曲は有名になったらしい。とにかく、たくさんの人がカバーしているし、一般人も好んで歌う曲らしい。ドラマ等の挿入歌としてもたびたび使われている。(『NCIS』でも流れたなぁ。)
レナード・コーエンは2016年に82歳で亡くなったが、ジェフ・バックリーは1997年にわずか30歳で他界。しかもメンフィスでのレコーディング中に、ミシシッピ川で溺死という突然の出来事だった。当時、このニュースが入り、追悼の意味もこめて『ハレルヤ』が流れていたことを覚えている。
そういえばニルヴァーナのカート・コバーンも、亡くなる何ヶ月か前のMTVアンプラグドで最後に演奏したLeadbellyの『Where Did You Sleep Last Night?』が、ジェフ・バックリーの『ハレルヤ』と同様に鳥肌モノだった。
あとで知ったのだが、私が見逃してしまったパトリック・チャン選手のショートプログラムの選曲は、カンサスの『Dust in the Wind』だったそうだ。ああ、見てみたかった。
それにしても、レナード・コーエンも、ジェフ・バックリーも、カート・コバーンも、みんなもうこの世にいないなんて。
All we are is dust in the wind.
この曲の歌詞のとおり、私たちは風に舞う塵のようなものなのだ。
ちなみにこちらがレナード・コーエンの『ハレルヤ』。コーエンはユダヤ系だが、日本の臨済宗で得度していたそうだ。
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