あっという間に別れのときがきた。
同じ地球にいれば、またいつかどこかで会えると約束して、
後姿を見送った。
若い彼女は、この一年弱の間に新しい世界で多くのことを
学び、成長していた。
そもそも彼女を紹介してくれた友人と、残念ながら私はつ
きあいがなくなってしまったのだが、彼女もその友人に対
して私と同様の気持ちを抱いていたことがわかり、ほっと
した。
悲しいけれど、人間の本質はなかなか変えられないものか
も。しかも、年をとればとるほど、それは難しくなるのだ
ろう。
びわ湖畔に暮らす翻訳家の物語