今朝、夫を見送るために玄関を出たら、朝もやで回りの山が白く覆われ
ていた。空気が澄んでいて、屋根から朝つゆが垂れてくる。もう少しし
て山の上から太陽が顔を出したら、屋根から湯気のように水蒸気がのぼ
っていく。
子供を送り出して、犬の散歩に出かけたら、山の上からまさに太陽が出
てくるところで、神様が降り立ったのかと思うほどの光のグラデーショ
ンが降り注いできた。至福の一瞬。今ここにいることを喜び、すべての
ものに感謝したくなる瞬間だ。
夕方、子供の帰りのバスを待つ間、今度は空を流れる雲に心を奪われた。
繊細で美しい秋の雲。家の中で過ごしている間に、こんなすばらしいも
のを見逃していたのか～。
こんな美しい世界に暮らしていることを、私（たち）はついつい忘れて
しまうようだ。
＊うちの集落に住み着いた捨て犬。猿を追ってくれると評判がいい。
