昨晩、テレビのチャンネルを回したら、私よりも上の世代の人たち
が昔懐かしいフォークソングを歌っていた。いまでは学校で習うよ
うな歌ばかりで、思わずそのまま見入っていたら、ふと思い出した。
小学校の頃、同級生がお兄ちゃんのバンドが嬬恋のコンテストで優
勝だか入賞だかしたので、レコードが出るかも知れないと教えてく
れたことを。街はずれの山のふもとに暮らす私と違って、彼女は街
中の商店街のモダンな家に暮らす超美人だったので、彼女のお兄さ
んなら、きっとカッコいい人だろうと、遠い世界の話のように聞い
た記憶がある。
彼女はお兄さんたちの歌を何度も何度も歌って聞かせてくれたので、
私もそのうち一緒に歌えるようになっていた。ただ、正直言って、
カッコいい歌とは思えなかったので、本当にヒットしてスターにな
るのかな～と思っていたのも事実だ。
結局、それから月日が流れ、たまに帰省して街を歩くたび、昔の商
店街はさびれていき、モダンだった彼女の家も古びていった。彼女
の家族がいまもそこに住んでいるのか、彼女のその後がどうなった
のか、ましてお兄さんのバンドがどうなったのか、私は知る由もな
いのだが、そこを通るたび、あの嬬恋の話は本当だったのかな…と
自分の記憶に自信がもてなくなっていた。
昨日のテレビでそんなことを思い出し、ネットで調べてみたら、あ
った、あった！ 第8回コンテストで入賞した、一丁目一番地の
「１、２、３、４」という曲だ。そうそう、そんな名前だった。
おかげで、過去の思い出を確認できた。ネットってすごいなぁ。
ところで、きょうの夕方、息子のお迎えの見守りに来てくれた裏の
おばちゃんに「ニラ、おいしかったです」とお礼を言ったら、また
持ってきてくれた。ひぇ～。当分、ニラ臭くなりそうだ。
＊今朝は暴風雨。かすんでいるのは、雨のせい。
