なにも言いたくない

午後、息子を迎えに出たが、時間になってもバスがこない。
5分以上、遅れて到着したバスから下りてきた息子の様子が
いつもと違う。もしかして、泣いたのか？

「なにかあった？」と訊いても、「いや」と答えるのみ。
話したくなるまで放っておこうと、「お腹すいた？」「宿題
たくさんある？」と話題を変えると、普段通りにいろいろ話
し始めた。

帰宅後も、いつも通りで、すぐに勉強を始めた。ただし、昨
日から勉強中も私に隣に座ってくれと言うのだけど。

そこにピンポーン！と、玄関に男性が来た気配。ちょっと警
戒して出てみると、担任の先生だった。バスを追いかけて走
って来たとかで、息を切らしながら、「いやぁ、走ってみる
と遠かったです！」と。

放課後、鬼ごっこをして遊んでいたのに、途中でみんながや
めてしまい、鬼ごっこを続けたかった息子はスネていたとこ
ろに、みんなから「バスの時間だ」と急かされて、余計にス
ネてしまったのでは？　という話だったが、担任はその場に
いなかったので、本人と話してみようと、わざわざやって来
てくださったようだ。（わずか6人のクラスならでは！？）

しかし息子は先生に会いたくなくて、部屋から出て来ない。
私から明日にでも報告しますという話になって、息子は最後
にやっと顔を出し、「バイバ～イ！」と先生に手を振った。

その後も息子はいたって普通だったが、放課後のことは「い
まは話したくない。あとで」の一点張り。お風呂でお父さん
に話したら？と促しても、「いや、寝るときにお母さんに話
す」。

結局、布団に入って聞いてみたら、概ね先生のお話の通り。
自分の思うようにいかなくて、スネてしまったのだが、コト
が大きくなってしまい（みんなに注目され、バスが遅れ…）、
ますますバツが悪くなってしまった、ということのようだ。

「これからは、自分の思いが通らなくても我慢する。明日、
先生に迷惑かけてごめんなさいと言う」と約束して、息子は
いつものように私の肘を触りながら（コレ、昔からの変な癖）
眠りについた。

夫は夫で、寝る前に息子にこの夏、最後の花火をやらせて
いた。これで、ちょっとスッキリしたんかな？