街からこの山奥に移り住み、田舎生活を満喫している一家から先日、
電話があった。そば打ちをしているご主人が、現在、五右衛門風呂
を制作中で、その部品をどこで調達できるのかという問い合わせだ
った。
我が家はこの古い家に残っていた五右衛門風呂をそのまま使ってい
たのだが、風呂釜の下の管が老朽化したために、去年、全面的にリ
フォームした。以前と同じく薪で焚くお風呂だが、ホーロー製の長
方形の風呂釜となり、今ではお湯の中で「足が伸ばせる」のだ！！
実は、現在、日本で五右衛門風呂の製造を手がけているのは広島に
ある一社のみ。そこで手作業で五右衛門風呂を作り続けている職人
さんのエッセイが、最近の日経新聞（5月23日朝刊）に掲載されて
いた。
久しぶりに夫が京都の宮大工の若棟梁と連絡をとり、そば打ちのご
主人に必要な情報を伝えたのだが、なかなか五右衛門風呂の制作は
難しいらしい。思い起こせば、子供の頃、建て替えをする知人の家
から父が大量の廃材をもらって来て、我が家に五右衛門風呂を作っ
てくれた。私もコンクリートを塗る手伝いはしたけれど、配水管や
煙突や、いろいろと難しいことを父はひとりでやっていたのだな～
と、何十年も過ぎた今になって、改めて尊敬してしまった。
きょうは暑い一日だったが、夫が沸かしてくれたお風呂に採りたて
ハーブを浮かべて、疲れを癒した。
