Never Too Late

いくつもの持病を抱え、入退院を繰り返し、何度も死にかけた母は
幸いにも90を過ぎた父と自宅生活を送っている。四年前に大腿骨を
骨折して以来、病院とデイケア以外に外出することがなくなってい
たが、つい最近、近くの街の映画館に出かけた。デイケアで仲良く
なった方たちから誘われたのがきっかけだ。

誘ってくれた方も、以前は脳梗塞で車椅子生活をしていたらしい。
リハビリの成果があり、今では自分で歩けるようになった。そんな
彼女を見て、母も励まされたらしい。自分の体力に自信がないと引
っ込み思案になっていた母は、当日の朝も私に電話をしてきて、
「行ってもいいと思う?」と聞いてきたくらいだ。あとひとつの勇
気がなくて、背中を押してもらいたかったらしい。

そんな母の気持ちを慮ることもなく、私は「行けばいいじゃない。
行けない理由がどこにあるの?」と一喝した。その日の夕方、母か
らは「楽しかった~!」と報告があった。今度は父を誘って、近所
の喫茶店に行ってみるとのこと。母は何年かぶりに自信と、何気な
い生活の喜びを見出したようだ。

人間は何歳になっても、新しいことを始められるし、成長できる。
それを阻むのは、恐怖や諦め、あるいは怠惰な心だろう。

さて、私もきょうは張り切って犬の散歩をし、久々に保育園まで
徒歩でお迎えに行ったのだが、体重も体脂肪率も変わっていなかっ
た。努力は継続しないとね。ちなみに、夫もきょうから禁煙を始め
たらしい。なんと、起きていると吸いたくなるらしく、子供と一緒に
早くに寝てしまった。私も空腹になる前に寝るとしよう。

yanag

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