朝方、息子のささやくような「おかあさん」の声で目が覚めた。
熟睡していたはずなのに、普段と違う息子の声に異変を察知したのか。
「おかあさん、は・な・ぢ…」とささやきながら、息子は天井をみつ
めていた。宿直中の夫の枕が鼻血で汚れている。
とはいえ、今回はわりと出血も少なく、すぐにふたりとも眠りの世界
へ。夫もいないし、日曜日だし、すっかり朝寝坊をしてしまった。
やっと朝食の準備をしていたら、きょうを休日にした夫が宿直明けで
帰ってきたので、三人でゆっくり朝ご飯の時間がとれた。外は雨だし、
家の掃除をしながら、のんびり過ごして、またゆっくりお昼ご飯。
夫はのんびり昼間からゆっくり風呂焚きをして、子供は本を読んだり、
テレビを見たり…。特別なことはなにもないけど、しあわせな一日。
夕飯の準備をしながら、小言を言うと、子供に「お母さん、そこまで
怒って言わなくても…」となだめられ、その後にみんなで見た「あた
しンち」のお母さんが私とまったく同じ口調だったので、大笑いした。
雨の日曜というのもよいものだ。