同級生

実家の母に一日一度は電話をするのが長年の日課となっているが、
このところ息子が電話担当となり、私は何日も母と喋っていなか
った。きょうは珍しく母の方から電話があり、ひとしきり喋りた
いことを喋っていた。

去年の入院以降、近所の知人や親戚を除いては殆ど誰とも会って
いなかった母は、退院後もしばらくは体力が衰え、電話で長く話
すことも控えていた。そんなわけで、長年、定期的に電話で長話
をしたり、年に何度か顔を合わせていた女学校の同級生とも疎遠
になっていた。

幸い、いまでは電話で元気に話せるようになったものの、外出は
できない母のもとに、先日、女学校の同級生が三人、遊びに来て
くれたのだという。みんなでひとしきり、昔話に花を咲かせ、大
笑いして楽しかった~と、嬉しそうに話す母。

中でも、一番頻繁に電話をしていた仲良しの同級生は、母の容態
をかなり心配していたようで、家に入ってかなり元気になった母
の姿を見ると、泣き出したそうだ。「ご主人が亡くなったときも
泣かなかったというあの娘が、泣き出すからびっくりした」と。

もちそん、その方もご主人が亡くなってから、人には言えない寂
しさや悲しさもあったのだろうが、ひとしきり涙を流したら、あ
とは昔話で大笑いをして、別の涙を流せるのだから、人生長生き
するものだ。友達って大切なんだなぁ。

pfifoohim7

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