『馬三家からの手紙』の衝撃 Letter from Masanjia (2018)

もう何ヶ月か前になるが、NHKで『馬三家からの手紙』というドキュメンタリーが放映された。その予告を見て、私は何気なく録画予約をしていた。ほんとに何気なく。内容について詳しく知るわけでもなく、どうして録画予約をしたのか、自分でもよくわからない。予告では実写とアニメーションからなるドキュメンタリーであることはわかったのだが、そもそも私はドキュメンタリーは好きだけれど、アニメーションは好きではない。なのに、そのアニメーションに限っては、なにか惹かれるものがあったのだ。

そうやって録画されたそのドキュメンタリーを、私はしばらく忘れていた。日ごろからたくさんの海外ドラマを録画しているので、ほかにも見るものがたくさんあったのだ。だから後回しにしていたのだけれど、ある日、子供とふたりでご飯を食べていた時、「海外ドラマより真面目なドキュメンタリーの方がいいかな」という軽い気持ちで、この映像を見始めた。ところが、すぐにこれはとんでもない物語だとわかり、ふたりして映像に釘付けになった。

始まりは2012年秋、オレゴン州の主婦、ジュリー・キースさんが子供にせがまれ屋根裏部屋にしまっていたハロウィーンの飾りつけを取り出したところ、箱から一通の手紙がはらりと落ちた。英語で書かれた手紙には、この飾りが製造された中国の労働収容所で多くの人が拷問などを受けていることが綴られており、この「馬三家」という労働収容所の存在を世界に知らせてほしいと訴えていた。

ジュリーさんが動いたおかげで、この事実はアメリカを始め、世界各地で報道されることとなる。だが、そのとき手紙の主はすでに労働収容所から解放され、北京で妻と暮らしていた。手紙の主は、孫毅さん。英語で手紙を書いた彼は、北京で国営の石油会社で働いていたというから、おそらくエリートだったのだろう。映像を見ると、物腰もやわらかく、知的な雰囲気の紳士だ。そんな彼が労働収容所に入れられたのは、法輪功を信奉しているから。

彼が法輪功に魅せられたのは、1997年。「真・善・忍」をモットーとする法輪功は、「心と身体を向上させて良い人間になることを目指している」と、彼は説明する。(法輪功を学び実践する人は、学習者と呼ばれているようだ。)彼によると、1999年7月に中国共産党政府は法輪功非合法として、弾圧を始めたという。国内の法輪功の学習者7千万人~1億人にまで増え、共産党員の数(6千万人)を上回ったことで、大きな脅威となったからだ。それでも彼はこっそり仲間たちと法輪功の活動を続け、テキストを制作し、配布していた。映像にその様子も出てきたのだが、隠れ家で彼らが使っていたのはCanonのプリンターだった。

2008年に入ると、北京オリンピックを前にして締め付けはさらに厳しくなり、学習者を通報した人は報奨金がもらえることになった。その結果、彼はとうとう2月に逮捕され、遼寧省馬三家の労働収容所に送られるのである。そこで待っていたのは、拷問や長時間の強制労働。彼らがそこで作らされたのは、ハロウィン用の十字架とドクロの飾りものだった。発泡スチロールに黒い染料を沁みこませる作業を日に20時間近くやらされていたので、寝ている間も手が動いていたほどだという。

そんな中、この飾りものがアメリカに輸出されることに気づいた彼は、夜中、こっそり音を立てないようにして、馬三家での惨状を訴える手紙を20通ほど英語でしたためた。そしてそれを飾りものにしのばせていたのだが、ある日、このことがバレてしまう。彼の手紙のことを知りつつ協力してくれていた仲間は、口を割ることはなかったが、その後、法輪功の学習者は、ひとりずつ呼び出され、その教えを捨てるよう拷問された。最初に連れて行かれた仲間は、最初はうめき声をあげながらも、「法輪功は正しい」と叫んでいたが、その後、わずか10分ほどで、法輪功をけなし始め、あっけなく教えを捨てたという。

馬三家内の映像はもちろんないので、彼のイラストを元にしたアニメーションで描かれるのだが、これがまたリアルなのだ。拷問を受ける部屋の前には、マルクス毛沢東の肖像画が飾られていたりと、ディテールもしっかりと描きこまれている。彼ももちろん拷問を受けたが、教えを捨てることはなかった。

ドキュメンタリーには、当時、拷問の監視役だった人との再会シーンもある。元監視役が、「彼は友人でもなく、なんの借りもないけれど、良心のある人間なら見るに堪えない」と涙を浮かべて語っていたのが印象的だった。

家族の要請で人権派弁護士江天勇氏が代理人となったことから、孫毅さんは刑期を延長されることなく、2010年9月に釈放され、その後も迫害の事実を知らせる活動を密かに続けていた。その間、妻に危害が及んではいけないと偽装離婚をしていたのだが、2012年に彼の手紙がアメリカで公開されたことを機に、秘密裏に映像を撮影することを決意したらしい。彼がカナダ在住の中国人映画監督レオン・リー氏に連絡をとったことで、最終的にこの作品ができあがるのだが、完成前の2016年11月人権派弁護士の江天勇氏が消息をたったと知り、彼は妻と再婚してふたりで亡命することを決意する。

ところが、両親が病気になったと妻が実家に呼び戻され、計画は中止。その後、妻から「北京の自宅に強制捜査が入ったから、戻ってきてはいけない」と連絡が入るのだが、まもなく孫毅さんは逮捕されてしまう。しかし体調を崩したため釈放されるも、押収された携帯のパスワードが破られたと聞き、撮影のことがバレる前にと、ひとりで中国脱出を決行する。妻とは「永遠の別れ」となることを覚悟して。

2016年12月に無事に脱出してインドネシアのジャカルタで暮らし始めた彼を、オレゴン州で手紙を受け取ったジュリー・キースさんが2017年に訪ねる。彼女のお陰で多くの中国人がネットを通じて労働収容所のことを知ることができたと、彼は感謝を述べる。ジュリーさんも、彼の手紙が「私の人生を変えた」と言う。自分が買うものが、どこでどうやって作られているのか、それまで考えたこともなかったのに、「外の世界に無関心ではいられなくなった」と。

その時、孫毅さんは中国に残した妻がとても脅えていて、「自分の情報や写真はすべて削除して」と言ってきたと話していた。「結婚して20年なのに、一緒に生活できたのは2、3年」、「離れている間、彼もこの同じ月を見ているのだとと思って月を眺めていた」と言っていた彼の妻は、今も脅えながら月を見ているのだろうか…と思っていると、ドキュメンタリー衝撃のラストを迎えた。

私がほしいのは自由」、「信念のためなら苦難も厭わない」と温和な表情で静かに語る孫毅さんだったが、ジュリーさんの訪問からまもなく中国の公安関係者が接触してきて、その2ヶ月後の2017年10月に突然、死亡。急性腎障害ということだが、家族が要請した死因調査は行われないままだった。

まだ中国には迫害されている人がたくさんいるが、「最後には正義が悪に勝利します」という生前の孫毅さんの言葉で、この作品は終わる。

孫毅さんの突然死という唐突な終わりは衝撃だったが、あくまでも温和な口調で優しい表情を崩さなかった孫毅さんの姿が、あとからじわじわとボディブローのように効いてきて、呆然としていた私はどっと泣き出してしまった。インドネシアに脱出したことで、彼の命は助かったと思っていたが、中国共産党はそんなに甘くはなかったのだ。

それにしても思い出すのは、私と同世代と思われる孫毅さんの柔和なお顔。かつては中国の優秀なエリートだったであろう彼が、法輪功と出会ったことで、生きる意義や目的を見出したからこその、あの表情だったのだろう。邪悪なものが一切感じられない、まっすぐな優しい視線。命は落としたかも知れないが、「真・善・忍」を貫いた彼の精神は、中国共産党に決して負けることはなかったのだ。これからも、ずっと。

*なお中国共産党は法輪功だけでなく、チベット、ウイグル人たちも弾圧していることを忘れてはいけない。

*ちなみに、ジュリー・キースさんが暮らすのは、オレゴン州ダマスカスという町だった。シリアダマスカスとはえらい違いだ。

*関連記事:「中国民主化運動(天安門事件)、ウルケシ(ウーアルカイシ)の思い出

その後のポケモンGO@地方都市

その後も、夫に召集がかかると、私もできる限り、一緒にレイドバトルに出かけている。特別に何時間かレイドバトルができる週末などは、車に相乗りして、何台かで移動しながらバトルをする…なんてことも体験した。私にとってポケモンGOは、すでにウォーキングを兼ねた健康法ではなくなっているではないか! 

この辺りでは、レイドバトル20名集まることはかなり珍しく、人を集めるのに苦労するのだが、都会ではあっという間に人が集まって、20名のグループがいくつもできるらしい。京都の街中では、200名くらい集まるのだとか。先日もラジオの番組で、「秋葉原にものすごい人だかりができていたんだけど、あれはなんだったんでしょうね~!?」というゲストの発言に、「ポケモンGOで集まっていたんですよ」という情報がリスナーから寄せられていた。さすがにみんな歩いて集まるのだろうから、都会の方が健康的かも。

ま、それでもレイドバトルにいつも同じようなメンツが集まることで、挨拶したり、ちょっとした会話ができるようになるのも、地方のよさかもしれない。(逆に、ライバルみたいな存在もできる可能性もあるのだが。)

すべての店舗がポケモンジムとなっているマクドの戦略もすごいと思う。車で集まりやすい場所なので、かつて「二度とマクドには行かない!」と決めていた私も、つい何度もレイドバトルに訪れ、ついでに飲み物などを買ってしまっているのだから。セブンイレブンは、全店舗がポケストップとなっている。どの業界も大手は違うなぁ。聞くところによると、ストップジムの訪問回数に応じて、マクドセブンイレブンポケモンGO側にお金を払う仕組みらしい。でもって、ポケモンGOをプレイする私たちのビッグデータも得られるのだから、ポケモンGOを作った人たちって、ほんとにすごいと思う。

それにしても、ポケモンGOは車じゃなく、なるべく歩いてやらないとね。(反省!)

*2017年12月22日の記事『ポケモンGOは地方都市の中高年の健康法

*2017年12月30日の記事『ポケモンと仏様の世界

*2018年8月27日の記事『進化するポケモンGOのSNS化

映画『バンク・ジョブ』で知った英国の謎の強盗事件

ケーブルテレビの映画チャンネルで適当に「面白そうかな?」と思うものを録画しているのだが、その中から最近、観たのが2008年の英国映画『バンク・ジョブ』。いったいどういう類の物語なのか、まったく前提知識なく見始めたのだが、これは1971年9月11日にロンドンで実際に起きた銀行強盗事件を基にしていて、一応、「半分フィクションです」と断っているのだが、あとで調べてみたところ、かなり綿密な取材をして制作されているようで、意外と真実に近い物語なのかも…と思っている。

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映画では、まずロンドンで中古車店を営む主人公が知り合いから銀行強盗を持ちかけられる。ベイカーストリートロイズ銀行の警報装置が、取替え工事の期間だけ機能しなくなるので、その間に地下の貸金庫を狙おうと。そこで主人公は仲間を募り、銀行の二軒隣の空き店舗を借り、内装工事をしていると見せかけて、その店舗から銀行まで地下トンネルを掘る。

実はこの計画の黒幕は英国諜報部MI5なのだが、主人公はもちろんそんなことは知らない。MI5の目的は、ブラックパワーの指導者として有名なマルコムXに傾倒して、当時「マイケルX」と呼ばれていたトリニダード・トバゴ出身の似非活動家が貸金庫に保管していた英国王室関係者のスキャンダラスな写真を入手することだった。マイケルXは、実は麻薬の密輸など数々の犯罪を犯しながらも、その写真を脅しに使って、逮捕を免れてきていたのだ。

しかし主人公たちの一団がまさに強盗を実行に移そうという時、見張り役とのトランシーバーでのやりとりを偶然、近所の無線愛好家が聞きつけ、警察に通報。近隣のどこかの銀行が狙われていると調べて廻るのだが、危機一髪で強盗団はみつかることなく、貸金庫の数々の財宝を盗み出した。しかし…貸金庫に隠されていたのは、王室のスキャンダル写真だけでなく、政財界の大物たちのスキャンダル写真や、警察官への賄賂の記録など、表に出たら困る人たちがたくさんいたため、強盗団はプロの刺客に狙われることに。結局、主人公は王室の写真を返却することで逮捕を免れ、マイケルXトリニダード・トバゴで逮捕される。
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この強盗事件は、最初の数日間だけ報道されたものの、その後、ぱったりと報道がやみ、未解決のままとなっているそうだ。これは「D-note(D通告)」という、機密保持のため政府から報道機関への報道差し止めの通告がされたからだと言われている。事件当日にアマチュア無線家の通報を受けた警察も、当初は動きが鈍かったと言われているし、不審なことが多々あるらしい。

映画の中では、マイケルXが持っていたのはマーガレット王女(エリザベス女王の妹)のスキャンダラスな写真ということになっていて、それを受け取ったマウントバッテン卿が写真を見て、「なんておてんばな!」みたいなことを言うのである。マウントバッテン卿といえば、IRA爆破テロで暗殺されたけれど、葬儀には遺言により第二次世界大戦で戦った日本人の参列を拒否したのだとか。大英帝国の植民地を日本軍に次々と解放されたことを、よほど恨みに思っていらしたのだろうか!? また映画の最後でマイケルXの逮捕の場面が出てくるのだが、ここで明らかになる惨い事件は実際の出来事らしい。

しんどいエピソードを並べてしまったので、ちょっと楽しい映画のみどころも記しておくと、当時、革命運動家として有名だったマイケルXが実際に交流していたジョン・レノンオノ・ヨーコのそっくりさんが一瞬、出てきたりする。それから、私は気づかなかったのだが、当時、マーガレット王女と交流があったミック・ジャガー貸金庫の係りとして出演していたと知り、びっくり。また、裏社会のボス役を演じるのが、『名探偵ポワロ』役で有名なデヴィッド・スーシェだったのも意外。でもこの方、実は悪役もたくさん演じているのだとか。

この映画を見て、どこの国にも、未解決の謎の事件がいろいろあるんだなぁと思った次第。でも、英国王室といえば、ハリー王子全裸写真流出や、アンドルー王子少女買春疑惑など、さまざまなスキャンダルが続出済み。今だったら、こんな写真のために銀行強盗をやらせるなんてあり得ないかも…。

進化するポケモンGOのSNS化

昨年末にポケモンGOについての記事を書いたのだが、相変わらず今も夫婦でポケモンGOを続けている。昨年末には、「このゲームをするために、あちこち歩き回ることになるので、ポケモンGOが中高年の健康法になっているのでは?」という話を書いたのだが、最近では少し様相が変わってきた。この夏が暑すぎて、炎天下を歩き回るのは自殺行為(!!)という事情もあり、今ではほぼ車で移動しながらポケモンGOをしている。

もともとゲームなど一切やったことのない私は、地道にひとりでポケモンを捕まえて、経験値を溜めて、少しずつレベルアップするだけで十分満足だったのだが、いつからか「リサーチ」というものを課せられるようになり(無理にやらなくてもいいんだけど)、そのために「ジムバトル」だとか「レイドバトル」なるものに参加するようになった。「リサーチ」の内容はさまざまだけど、それをクリアすると、「リワード」がもらえるのだ。

ジムバトル」は、ポケモンジムに行き、ひとりで勝手にやればいいのだけど、「レイドバトル」はちょっと違う。各ジムに、時たま強いポケモンが現れるので、その時間に合わせてトレーナーたちが集まって一斉に戦いを挑み、もし勝利できたらそのポケモンをゲットする権利を得るのだ。たまに期間限定で、ものすごく強力なポケモンが出現するらしく、そういう時には大勢の人がそのポケモンを狙って集まってくるという。「レイドバトル」は1度に20人まで参加できるのだが、強力なポケモンの場合は少人数では太刀打ちできないので、なるべく20名に近い人数が集まるのが理想的。

そんなわけで、最近は特に週末の夜になると、夫の職場の上司から呼び出しがかかることがある。「何時にどこどこのジムにこれこれのポケモンが現れるから、都合がつくならレイドバトルに参加しろ」とのこと。なるべく人数が多い方がいいので、私も一緒に参戦するようになった。ついに、私もレイドバトル経験者となったのだ!

都会の状況はわからないが、ここは地方都市ゆえ、たいていみんな車で集まる。駐車スペースのある駅などのジムに行くと、毎回、15人くらいがバトルに参加している。たいてい近所の人たちなので、なんとなく車を覚えて、「ああ、あの車も来ている」と顔見知り(!?)ができていくようだ。顔ぶれを見ると、だいたい40代、50代が中心だろうか!? 集まるといっても、レイドバトルは普通180秒なので、あっという間にみんな解散していくのだが、そこで強力ポケモンをゲットできなかった人はまた次のレイドバトルを探しに行くこともあるらしい。

殆どの方が私より格上で、ポケモンに詳しく、入れ込んでいて、私は会話すらできないのだが、とりあえずレイドバトルのためだけに集まっているので、無駄な社交は一切なし。とりあえず、ひとりで地味に勝手にやってても大丈夫そうだ。

とはいえ、最近のポケモンGOにはフレンド機能がついて、フレンド登録した人とギフトポケモンの交換ができるようになった。しかも、先日、「新たに3人のフレンドを作る」というスペシャルリサーチを課せられた。夫しかフレンドのいなかった私は困ってしまったが、SNSで大学の同級生がポケモンフレンドを探していることを知り、なんとかリサーチクリア! 現在、海外在住の同級生からギフトが送られてくるのが毎日の楽しみになっている。

こうやって旧交を温められたのはありがたいのだけど、正直、これ以上のポケモンGOSNS化を私は望まない。私にとってポケモンGOはある意味、ダイエットのように、密かにひとりで地道に成果を楽しむものだから。だがダイエットもひとりで密かにやるよりも、周りの人たちに宣言してやる方が成果が出るとも言うし…。この方向性は正しいのかも知れないけれど、ポケモンGOはこれからどこに向かっていくのだろう!? どんどん進化していることは確かみたいなので、なんとか追いついていけるよう、私も進化していかねば。

*2017年12月22日の記事『ポケモンGOは地方都市の中高年の健康法

*2017年12月30日の記事『ポケモンと仏様の世界

『ミッションインポッシブル6/フォールアウト』と『クロッシングライン~ヨーロッパ特別捜査チーム』

お盆休みに夫のリクエストで『ミッションインポッシブル/フォールアウト』を見てきた。久々の映画館! やはり、こういう作品は映画館の大スクリーン、大音響で見ないとね。私は特にこのシリーズのファンではないのだが、この予告編を見て、「見たい!」と思ったのだ。↓

ここで効果的に使われている曲は、私が大好きだったドラマ『クロッシングライン~ヨーロッパ特別捜査チーム』のテーマソングだったのだ。ラスベガスを本拠地に活動しているアメリカのオルタナバンド、Imagine Dragonsの「Friction」という曲だ。

映画の予告編では、この曲が映像とシンクロして始まり、やがてこの曲と『ミッションインポッシブル』のテーマ曲もシンクロしていく…。ものすごい編集技! 映画を見終えた今も、これは予告編の最高傑作だと断言できる。しかし残念なことに、この曲は映画本編には一切出て来ない。がっかり。

ちなみに、ドラマ『クロッシングライン』の予告編はこちら↓。(「Friction」は残念ながら流れない)

これは、オランダ、ハーグにある国際刑事裁判所(ICC)の特別捜査チームの物語。国境を越えて複数の国にまたがる事件が起きた際に、このチームが登場する。今のところシーズン3まで。(続きが見たいのに、もしかして打ち切り!?)捜査官の顔ぶれは、シーズンごとに多少入れ替わるのだが、チームを指揮するのはずっとドナルド・サザーランド! シーズン3では、(私は見てないけど)『LOST』に出演していたエリザベス・ミッチェル、『ER緊急救命室』のコバッチュ役のゴラン・ヴィシュニックなどが捜査官として活躍する。

国際刑事裁判所は実在するけれど、こんな特別捜査チームが本当にあるのかどうか、私は知らない。けれど、まさに国際機関として、ヨーロッパ各国とアメリカの捜査官がチームを組んで、ヨーロッパ各地に飛んで捜査を進めていく様子はスリリングだった。しかも、毎回、ヨーロッパ各地の素晴らしい景色を見ることができ、捜査官のそれぞれのお国柄がわかったりという楽しみも。しかし、ドラマ自体は最新のリアルな組織犯罪を暴いていくという、ちょっと背筋が寒くなるような、ディープでダークな内容なのだ。

ミッションインポッシブル』は、トム・クルーズは絶対死なないとわかっているので、安心して見ていられるけど、『クロッシングライン』は時に捜査官が突然、殉職することも…。しかし『ボルジア家』と同じく、尻切れトンボで終わってしまったこのドラマ、誰か制作費を出して続編、作ってくれないだろうか。

そういえば、『ミッションインポッシブル』を見て気がついたのは、中国のアリババが出資していたこと。どおりで悪の黒幕として中国が出てくることはなかった。唯一登場した(たぶん)中国系の謎の男もめちゃくちゃ強くて、トム・クルーズともうひとりが二人がかりで挑んでも勝てなかった。つまり「中国は悪の国ではないけれど、中国人はめちゃくちゃ強くて勝てないぞ」という印象操作かな!?と深読みしてしまった。

『さらばわが愛/覇王別姫』と香港・北京の思い出

先日、『普通の人々』に続けて見たもう一本の映画、『さらばわが愛/覇王別姫』(1993:中国・香港合作)は、当時、香港映画にはまっていた私が試写会を含め、何度も見た作品だ。その頃、私は外資系企業から雑誌の出版社に転職していたので、この映画の記者会見に行き、陳凱歌(チェン・カイコー)監督と主演のレスリー・チャンに質問をした。(でも、何を訊いたのか思い出せない!)しかも、その何年か前に、陳凱歌(チェン・カイコー)監督の著書『私の紅衛兵時代 ある映画監督の青春』を読んでいたので、記者会見後はこの本にサインまでもらってしまった! なんというミーハー!

この映画の舞台は北京。子供の頃から厳しい修行を重ねた京劇の名優コンビの物語で、時代は1920年代から日中戦争文化大革命を経て、四人組の失脚後まで。ふたりが演じる『覇王別姫』は、前漢の高祖に敗れた項羽が愛姫虞美人と最後の宴を開き、そこで虞姫が剣の舞をした後、その剣で自害するという史実に基づく京劇の演目で、「四面楚歌」の由来となった有名な物語だ。

時代に翻弄されながらも、逞しく生きてきた主人公たち…なのに、彼らにはさらに試練が待っていて、中国ってほんとに、これでもか、これでもかっていうくらい過酷な国だよなぁと思う。日本軍はもちろん憎い敵ではあるのだが、それでも京劇(中国文化)を理解し、敬意を持って扱った人たちとして描かれている。なのに、文化大革命により中国の伝統文化は否定され、破壊されるのだ。中国・香港合作の映画なのに、これを見る限り、「日本軍はまだ全然マシだったよなぁ」という描き方だ。文化大革命をもろに体験している陳凱歌(チェン・カイコー)監督だからこそなのだろうけれど、1993年にはこういう作品を作ってもOKだったということだ。(現在だと、どうなのだろう!?)

私が中国に太極拳を習いに行ったのは、この映画が公開された数年後のことだが、この頃、中国政府は中国武術をオリンピック種目にすべく、いろいろと活動していると聞いた。だから、海外からの太極拳を始めとする中国武術の留学生も好意的に受け入れていたのだと思う。武術を世界的な競技にするためなのか、私たちは中国政府が制定した簡化太極拳というものを習い、大会で競うのもあくまでも「表演武術」だった。素人の留学生にも、中国の大会で優勝経験がある優秀な先生方が教えてくれたのだが、その先生方の高齢の師匠たちは、文化大革命中はこっそり隠れて武術の練習をしていたと聞いた。武術という伝統文化も、弾圧されていたのだ。

この映画を見たあと、私は実際に京劇『覇王別姫』を観に行った。踊りといい、音楽といい、かなり楽しめたと記憶している。その後、中国の伝統楽器の演奏会にも行ったのだが、国家一級演員による太鼓や二胡のソロ演奏は、ヘヴィメタのギターやドラムソロにも匹敵する超絶技巧だった。香港では、ジャッキー・チェンやチョウ・ユンファなどが国家一級演員に選ばれていると聞くが、私が見た音楽家もかなりすごい方だったのだろう。

話が逸れてしまったが、『さらばわが愛/覇王別姫』で、覇王役の小楼を愛する女形の蝶衣の悲恋を演じきった主演のレスリー・チャンはその後、香港のウォン・カーウヮイ監督の『ブエノスアイレス』に主演。これもゲイの物語なのだが、私は幸運にもこの映画の記者会見&クランクインにも香港で立ち会った。友人(日本人)のアシスタントとして、連れて行ってもらったのだけど、撮影がクリストファー・ドイルということもあり、現場には広東語北京語、そして英語が飛び交っていた。レール上のカメラが移動する際に、香港人と思われるスタッフが友人に対して英語で「気をつけて」と言ったのに、その隣にいる私には北京語で「気をつけて」と言ったので、私は大陸から来た中国人と思われていたのであろうか。実際、その時の私は北京から駆けつけていたので、北京の匂いでもしたのだろうか。香港には何度も行ったけれど、あのときだけは土産物屋でも、空港でも、北京語で話しかけられたことを思い出す。

ブエノスアイレス』の記者会見には、レスリー・チャンに加えて、トニー・レオンも参加していて、私はトニーに釘付けになった。それまで映画を見て、色気のある人だと思っていたけど、生で見るとその色気はハンパなくて、殆ど何も喋っていないのに、たぶんその場にいた女性たちは彼に軒並みノックアウトされたのではないだろうか。その時、私はものすご~く後悔していた。実はその何年か前、同じくウォン・カーウァイ監督の『欲望の翼』という映画の応援団に入った際、プロモーション来日したトニー・レオンカリーナ・ラウとのミーティングなるものが企画されていたのに、私は坂本龍一の武道館ライヴと重なっていたため、悩んだ末にライヴに行ったのだ。トニーカリーナは当時から私生活でもカップルとして有名だったこともあり、特に興味がなかったのだが、あとで聞くと、ふたりを交えてみんなで夕食をしたというではないか。その時も、少し後悔したのだけど、香港での記者会見で生トニーを見たら、「なんであのときライヴに行ったんだろう」と、本当に本当に後悔した。

トニーは長年のパートナー、カリーナと2008年にブータンで結婚。つい最近も誕生日を迎えたトニーの写真をカリーナインスタグラムに投稿するなど、相変わらず仲が良さそうだ。

一方、レスリーは『さらばわが愛/覇王別姫』の蝶衣と同じくゲイであると言われていたが、その役柄を地で行くように、2003年4月1日香港のマンダリン・オリエンタルから飛び降りて亡くなった。映画と同じくあまりにショッキングな最後(最期)だが、彼の作品を今でも見られることが救いである。

今になって初めて見た映画、『普通の人々』

懐かしい『マネーピット』を見たせいで、今週は録り溜めている昔の映画を次々と見ている。昨日は1980年のアカデミー賞4部門受賞作品であるロバート・レッドフォード監督の『普通の人々』と、1993年の香港・中国合作、陳凱歌監督の『さらばわが愛/覇王別姫』の2本を見てしまった。

実は私が『普通の人々』を見たのは、昨日が初めて。ロバート・レッドフォードが昔から苦手な私は彼の作品を積極的に見てこなかった。といっても、これは監督作品なので、レッドフォードは出演していないのだが、初監督作品として話題になってアカデミー賞も獲ったのに、なぜか見る気にならなかった。それをなぜ今、見る気になったかと言えば、数日前に見た『THIS IS US 36歳、これから』というドラマの中で、この映画が話題になっていたからだ。このドラマ、アメリカで2016年のトップ10番組に選ばれたとかで、なかなか面白い。魅力的な愛おしいキャラクターが勢ぞろいで、今私がもっとも楽しみにしているドラマなのだ。

で、『普通の人々』。前もってなんの知識もなく見始めたので、いろいろとビックリ。この映画でティモシー・ハットンが有名になったことは知っていたけど、主演はドナルド・サザーランドだったのだ。(『24』のジャック・バウワー役のキーファー・サザーランドのお父さんだ)。今ではすっかり白髪の髭面でモゴモゴと話す姿が定着してしまって、「ああ、若い頃はこんな色の髪で、こんなにはっきり喋っていたんだ~」と再確認。

映画は、ヨットの遭難事故で兄が亡くなり、自分だけ生き残ってしまったことから自殺未遂をしてしまった高校生の弟(ティモシー・ハットン)とその両親の物語なのだが、弟がセラピーに通う精神科医が『NUMBERS 天才数学者の事件ファイル』でお父さん役だった俳優さん(ジャド・ハーシュ)でこれまたビックリ。さらに、弟が親しくなる女子高生が、よく知っている顔だなぁと考えていたら、『ダウントン・アビー』の伯爵夫人役のエリザベス・マクガバンだった。これが彼女の映画デビュー作だったらしい。

映画に登場する一家は、『普通の人々』という割にはかなり裕福そうで、周囲は白人オンリーという、現在のアメリカではきっと既に普通ではない人々に思えた。少なくとも、マジョリティとは言えないだろう。それが証拠に、私が一番最近見たティモシー・ハットンは2015年にアメリカで話題となった『アメリカン・クライム』というドラマで、息子を殺された貧しい白人の父親を演じていた。実は息子はドラッグの売人をやっていた気配があり、息子を殺した犯人はヤク中の黒人で、さらにメキシコ移民、その移民2世のギャングなども登場し…現在のアメリカ社会の暗部が描かれた、ものすご~くハードでヘヴィーな物語だった。アメリカのドラマには珍しく、救いがないのだ。これが現実なのかも知れないが。だからトランプ大統領が登場したのね…と変に納得してしまうドラマだった。『普通の人々』が公開された1980年から40年弱の間に、アメリカ社会がこれだけ変貌したということなのだろう。

さらばわが愛/覇王別姫』については、また今度。

何度でも笑える映画『マネーピット』(トム・ハンクス主演)

数日前、家族と「一番好きな映画はなに?」という話になり、思わず考え込んでしまった。最近は映画から遠ざかっているが、東京で一人暮らししていた20代~30代の頃は頻繁に映画館に通っていたし、ビデオも加えたら、かなりの数を見ているはずだけど、もう遠い過去の話…。それでもいろいろ考えるうちに、好きだった作品が次々と思い出されてきた。でも、この中でどれか一つ選ぶのは至難の業だ。

個人的には、リアルな生活は明るく楽しいのが一番だけど、映画や音楽は暗いものが好きなので、映画シリアス系がけっこう好みなのだが、こうやっていろいろ考えて、もう一度見てみたいと思ったのが、若きトム・ハンクスが主演のコメディ『マネーピット』(1986年)だった。

若き…と言っても、トム・ハンクスが30歳の頃、『ビッグ』がヒットする2年前の作品で、製作総指揮はスピルバーグだ。ロックスターの顧問弁護士のトム・ハンクスと、オーケストラのビオラ奏者のガールフレンドが、ニューヨーク郊外の豪邸を格安で手に入れたはいいが、リフォームしてみたら、あちこちが壊れていて、どんどん工事が大掛かりになっていくという悲惨なお話。タイトルの『マネーピット』は「金食い虫」という意味だそう。

これ、単なるドタバタコメディなのだけど、この頃のトム・ハンクスの愛らしさと言ったら! 家がどんどん壊れていって、ヤケクソになったり、途方に暮れたりする姿が、あまりにおかしくて、何度見ても大笑いできるのだ。この作品、実は映画館ではなくレンタルビデオで初めて見たのだが、あまりに面白いので、その後、レーザーディスクを購入した。それ以降、むかつくことがあったときや、なんとなく落ち込んだときには、この映画を見るのが習慣となっていた。時間がないときは、「二階の床に穴があいて、絨毯ごと穴にはまって抜け出せなくなったトム・ハンクスが困っている」場面だけを見る。このシーンを見ると、どんなに悲しいときでも絶対笑えたのだ。

その後、レーザーディスクプレイヤーが壊れてしまい、私が大量に買い込んでいたディスクも、大掃除の際に夫に言われて、すべて廃棄してしまった。(昔、カールスモーキー石井レーザーディスク5千枚持っていると、どこかで読んだ記憶があるのだが、それが今、どうなっているのかちょっと気になる。)昔、好きだった映画を今になって有料チャンネルでみつけては録画しているのだが、『マネーピット』ももちろん録画済み。思わず懐かしくなって、家族との会話のあと、何十年かぶりに(!?)見てしまった。そして、やっぱり笑ってしまった。大声を出して本気で笑える場面がいくつもあるなんて、ほんとすごい。

この頃のトム・ハンクスの出演作品はほぼ網羅したけど、私の中ではやはり『マネーピット』が一番だ。アレクサンダー・ゴドノフが共演というのも、すごい。ニューヨーク公演中にアメリカに亡命したボリショイバレエの大スターだったゴドノフさんが、いや~な性格の指揮者の役でコメディに出演しているのだ。(ゴドノフさんは1995年に45歳で急死。死因は急性アルコール中毒らしいけど…)

とはいえ、ここ20年弱は『マネーピット』が手元になくてもまったく気にならないくらい、楽しく暮らしていたのだなぁとしみじみ。いや、もちろん大変なこともあったけど、家族がいるとオッケーみたいだ。今回は夫と一緒に『マネーピット』を見て大笑いできて、幸せだなぁと思う。

インターネットの怪

ここ何日かの間に不思議なことが続けて起こった。

まず、私の携帯のアドレスに知らない人からメールが届いた。読んでみると、私の友人に宛てた内容だったので、すぐにその友人に転送した。どうして私のところに届いたのか、わからないまま。友人から、「ありがとう。なんでだろうね!?」という返事が来て、とりあえず一件落着。

その2日後、スマホで購読登録をしているポッドキャスト番組が更新されていたので、聞いてみたら、まったく違う番組が流れてきてビックリ。調べてみると、同じ日に更新された別人の番組であることがわかった。でも、どうして!? 私と同じ番組を聞いている友人に、「別番組が流れてくるよ、変だよ」と連絡したところ、ちゃんといつも通りだという返事が…。え、なんで、私だけ!? それで、一度、購読登録を解除して、再度、その番組を検索して聞いてみたら、ちゃんといつも通りだった。え~、あれはなんだったの~!?

そこで2日前の謎のメールのことを思い出し、もう一度、受信メールを見てみたら、知らない人からのメールは消えていた。私が友人に転送したメールと、友人からの返信メールは残っているのに。え~、なんだったの~!?

結局、理由はわからないまま。私のスマホはどうなっているのだ!?

ところで、きょうもカラスが現れた。最初は1羽だったのに、すぐにもう1羽もやって来て、そばで羽を広げて、しばらくじ~っと日干ししていた。この前よりも2羽の距離が縮まっていて、ほっとする私。これからも仲良くね。

呉市が舞台のドラマ『この世界の片隅に』

2016年のアニメ映画が話題になった時に初めて知ったこの作品、見たいなあと思いつつ、そのままになっていたら、このたびドラマ化されて、TBSの『日曜劇場』で7月15日より放送が始まった。こうの史代さんの漫画が原作で、2011年にも日本テレビでドラマ化されていたらしい。

西日本豪雨の甚大な被害が連日、報じられる中でのドラマ開始。久しぶりに広島弁のドラマを見て、懐かしさに駆られた。江波、草津、呉、広…懐かしい地名の数々。しかしあろうことか、私は初回の最初を見逃してしまったので、その後、毎週録画に設定。これで安心して最後まで見られるはずだ。

水道のある広島からの高台の家に嫁いだ主人公は、毎朝、近くの井戸で水を汲んで運ぶことになり、慣れない作業に四苦八苦する場面があったのだが、今も断水が続く地区では、この暑さの中、さぞ大変だろうと考えてしまう。給水の水は、臭いがあって調理にはなかなか使えないらしい。市内でも、断水がまだまだ続きそうな地区が、いくつか残っているし、道路や鉄道の復旧は今年後半、あるいは来年まで、かなり時間がかかるらしい。そのため、今、通行できる道路はいつも渋滞していて、移動の時間が読めないのだとか。

被害が広範囲すぎて、テレビが報じた被災地はほんの一部。日に日に全国ニュースで報じられる時間も減っているので、遠くにいると様子がわからないのだが、私の生まれ故郷もけっこうな被害が出ているらしい。テレビでは一切報じられなかった気配だけれど。

ちなみに『この世界の片隅に』の作者、こうの史代さんは、広島市の出身で、年代も私とわりと近い。実は数日前から夢中になって読んでいる本の作者が、私と同世代の広島県出身の作家(男性)なのだが、偶然にも夫がいま読んでいる本の作者も広島県出身(の女性)で、男性作家と同い年であった。

なんだか、寝ても覚めても広島の日々。広島を引き寄せているのだろうか。(ちなみに、少し前に近所のスーパーで買ったおいた味付け海苔を開けたのだが、これも広島矢野の会社だった。)

そして、このタイミングでの『この世界の片隅に』のドラマ開始。通常の生活に戻るにはまだまだ時間がかかりそうな被災地でも、このドラマを見て励まされている人が多いのではないだろうか。