テレビの印象操作(福知山脱線事故の場合)

もう新聞をとってないのでテレビの報道しか見ていないのだが、
JR福知山線脱線事故で現在のJR西日本の社長が在宅起訴された
というニュースを昨日の夕方、関西テレビで見た。

現社長は当時の安全対策の責任者であったとは言え、当時のワ
ンマン社長の体制下では、誰が進言したとしても聞き入れられ
たとは思えない…という証言が流れたり、遺族の方々も現社長
ひとりだけに責任を押し付けることで、却って事故の原因究明
や社内体制の変革が進まないのではないかと懸念を示し、なぜ
歴代の幹部の責任は問われないのか…と、検察の判断を批判す
る内容となっていた。

で、その後、NHKで同じニュースを見てビックリ。淡々とながら、
これは検察の画期的な判断であるというトーンなのだ。検察が
被害者、および国民の目を意識するようになったからだ、今回
の起訴についても検察は事前に被害者や遺族にアンケートや面
談を行い、被害者重視の姿勢を示している、経営トップが起訴
されたことでJRへの責任追及が一歩進んだ…という解説。検察
の言うことをすべて鵜呑み、というか賞賛する内容で、この起
訴を好意的に受け止める遺族のインタビュー映像まで流していた。

んで、きょうの夕方。毎日放送の情報番組でこのニュースを取
り上げていた。その場にいる人たちはみな口々に、「今の社長
だけに責任押し付けているようにしか思えない」と発言。「み
んな違和感持ってますよね~」という前提で、現社長は事故後
の社内体制作りでも評判が高かったのに…なんでこの人だけ?
というトーン。しかも、しかも…「どうして他の経営陣は責任
をとらされないのか?」と発言する遺族の映像を見ると、なん
とNHKでも映像が流れた方だった! 背後の娘さんの遺影が目
に焼き付いていたから、間違いないと思う。

どのメディアの言うことも決して鵜呑みにしてはいけないと思
うし、各メディアが独自の姿勢を持つのは構わない。だがNHKは
公共放送である上に、つい最近、台湾統治時代をテーマにした
NHKスペシャルが捏造だと騒がれたばかり。今回も遺族のインタ
ビューで自分に都合がいいところだけ切り取って放送したのだ
ろうか。

公平な目で見た事実はどこにあるのか…情報源はいくつも持つ
必要があると、つくづく思う。

たとえば、今現在、ウィグルで何が起きているのか…メディア
ですら本当のところはわかっていないだろう。わかっていなく
ても、知ろうとする態度が必要だ。私たちは決して目をふさい
ではいないのだ、見て見ぬふりはしないのだと、毅然とした態
度で臨んでほしい!!!

9jul09

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