NCISはファミリードラマ

我が家は昔から、基本的に朝ご飯と晩ご飯は家族3人で食べている。子供が中学に入って以降だろうか、いつのまにか夕飯時には、録画している1時間ドラマを一緒に見るのが習慣となっているのだが、3人共通で楽しめる英米のドラマを見ることが多い。今まで我が家で人気だったのは、『BONES』、『ホワイトカラー』、『スーツ』(ハリー王子と結婚したメーガン・マークルも出演)、『シャーロック』など。最近では『ツインピークス』や『スニッファー ウクライナの私立探偵』が好評だった。

けれど、我が家でダントツの人気ドラマシリーズといえば、『NCIS~ネイビー犯罪捜査班~』。アメリカ、ワシントンDCにある海軍犯罪捜査局を舞台とした一話完結のクライムドラマ。私はそんなに入れ込むほどではなく、夫と息子がえらく気に入っていて、なにがそこまでいいのだろうとずっと思っていたのだが…。

最近になって久しぶりにまた『NCIS』を見始めたところ、遠くにいた家族に再会したような喜びで妙に心が温かくなり、私もかなり『NCIS』にやられていることを実感。FOXで現在、シーズン15を放送中だが、我が家はまだシーズン14を見ている最中。ずっと前に録画してそのままになっていたものを、満を持して毎晩、3人で鑑賞しているのだ。

シーズン14ともなると、私たち、視聴者にとっても番組のキャラクターは長年、付き合ってきた友人のような存在になっている。そもそも、ボスのギブスを中心とした捜査班は「チーム」というより「ファミリー」なのだ。(実際、ドラマのセリフでもファミリーと言っている。)それぞれ個性のあるキャラたちの過去のトラウマなども、ファミリーは(そして視聴者も)知り尽くしていて、その都度、互いに助け合い、絆を深めていく。だから、視聴者にとっても彼らは愛おしいファミリーのような存在になっているのだ。

もちろん、長年の間にはメンバーの移り変わりもあるので、いくつもの別れや悲しい出来事もある。さらに、毎回、悲惨な事件が起こるのに、それでも最後にはジョークを言ったり、おちゃらけてしまうアメリカ的な明るさに救われることも多い。「なんだかんだ言って、アメリカ人って明るくて強いな~、前向きだな~」と感心する。

そしてもうひとつ感心するのは、このドラマがある意味、海軍の宣伝番組にもなっていること。軍関連の制度やサービスなどの広報、あるいは一般的な啓蒙を兼ねた内容になっていたり、クリスマスやその他の折に触れて、「国のために戦っている皆さん」への感謝のメッセージを発信している。日本人である私はその都度、新鮮な感動を覚えるのだが、よく考えればこれ、当たり前のことなのだろう。

ロシアでは5月9日の戦勝記念日がもっとも重要な祝日で、若者が第二次世界大戦を経験したお年寄りたちに、「国のために戦ってくれてありがとう」とお礼を言うと聞いたことがある。ひるがえって日本はどうなのか…考えさせらる。

Once a Marine, Always a Marine.


↑これは琵琶湖のクルーズ船

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