シャバーサナの度に蘇る母の愛

このところポッドキャストでいろんな番組を聞いている。いろんな人の人生の物語を聞く番組が面白くて、刺激を受けているのだが、やはり幼少期の経験がその後の人生に大きな影響を与えているのだなぁと実感する。特に成功者といわれる人は、幼少期に辛い思いをした人が多いような気もする。その辛い経験を乗り越える力があったからこその成功なのだろう。中でも、親との関係に恵まれないことは、よほど辛いことなのだろう。親から愛されていると実感できずに大人になり、その思いを何歳になっても持ち続けている人は意外と多いのかも…。

さて、私は健康のためジムに通っているのだが、そこのヨガのクラスで最後に行うのが屍のポーズ、「シャバーサナ」。仰向けに寝て、全身をリラックスさせて、目を閉じる…。たいてい私は眠りに落ちて、大きな寝息や、下手をするとイビキをかきそうになって焦るのだが、これ、本当に心地よい時間なのだ。

このとき、なぜか私は子供の頃、母と一緒にお昼寝をしていたときのことを思い出す。甘えん坊の私は、小学校の低学年になっても、学校から帰ると母に抱きついて、一緒に寝転んでしばらく昼寝をすることがよくあったのだ。ぽっちゃりした母に寄り添って寝る安心感。私にとって至福の時間であった。

その後、私自身が母親になり、息子とのお昼寝の時間が一番の幸せな時間となった。今では息子もすっかり大きくなったけど、いまだに私は何かあると思い出したようにつぶやいてしまう。「一緒にお昼寝していた頃、楽しかったね~」。あんな幸せな時間はなかったよ、と心から思う。

子供として、親として、こんな幸せな時間を持てたことは、本当にありがたいことだ。この幸せな思い出があるから、「何があっても大丈夫!」と思えるのだから。今も横になれば、すぐに母の温かな腕に抱かれていたときを思い出せる。シャバーサナのたびに、亡き母のぬくもりを感じて、ぐっすり寝てしまう私なのだ。

ちなみに、今年の母の日は私のアピールが効いたのか、息子が初めて花束をプレゼントしてくれた。でも、「お母さんにもらったお金で買ったんだけどね」だと。

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