指圧の心は母心(小学校時代の思い出)

いつもポッドキャストで聞いているラジオ番組『飯田浩司のOK! CozyUp!』で、きょうは飯田浩司さんの小学校時代の担任の先生からのメッセージが読まれた。それを聞いているうちに、思わず自分の小学校時代の恥ずかしい思い出が蘇ってきた。

確か私が2年か3年の頃。当時、テレビで「指圧の心は母心」というのが流行っていた。浪越徳治郎という温和な顔のおじさんが、「指圧の」と言いながら親指を立てた右手を前に出し、次に「心は」と言いながら親指を立てた左手を前に出し、最後に両手を胸に当てながら「母心」と言うのだ。

ある日の休憩時間、私は教室のドアのそばで、友達の前でそれをやって見せていた。ところが、「指圧の心は」と手を出した瞬間、クラスの男子が教室に入ってきて、私のげん骨が彼の顔を直撃。そして鼻血が出てしまったのだ。ビックリした私は、ともかく平謝り。「ごめんね、大丈夫?」と何度も謝ったが、大勢の女子の前で鼻血を出してしまった恥ずかしさからか、彼は無言のままだった。そして、その後、私とは口をきいてくれなくなった。

こちらも悪気があったわけではないことは、わかってくれていたと思うけれど、そのまま無視され続けて、週末を迎えたので、さすがに私もなんとかせねばと思い、家で謝罪の手紙を書いた。そして月曜の朝、早めに登校して、彼の机にその手紙を入れた…つもりだった。ところが、授業が始まってしばらくしてから、彼とは別の男子が突然、大きな声を上げたのだ。

先生! 僕の机の中にラブレターが入っとる!

「ぎょえっ! それ、私の手紙だ!!」と焦っても、もうあとの祭り。当時そのクラスでは、縦の列の席順は同じまま、毎週、廊下側から窓際に1筋ずつずれることになっていたのに、それを私は忘れていたのだ。なんという不覚。

先生はその男子から受け取った手紙を開封して読んでいる。「ああ、どうしよう…!!」と焦る私。手紙を読み終わった先生は、「これはラブレターじゃなかったよ。本当は○○君じゃなくて、xx君に宛てたものでした」と言うと、その手紙を今度は声を出して読み始めた。ますます焦る私。そして先生は読み終わると、「というわけだから、xx君、鳩胸さんを許してあげなさいね」と言ったのだ。

さすがにみんなの前でそんなことを言われたxx君は、もちろん許してくれたのだが、2度も大勢の前で恥ずかしい思いをさせたようで、私は申し訳なくて仕方なかった。私が席を間違えさえしなければ、こんなことにはならなかったのに。その後、彼は以前と同じように、仲良くしてくれたと思うけど、今でもこの事件が彼の記憶に残っているのかなぁと気になっている。

ちなみに、その後、私の母と彼のお母さんは同時期に同じ病院に入院して、彼のお母さんが弱っていた私の母の病室まで来てくれたりしていたそうだが、結局、彼のお母さんの方が先にお亡くなりになった。そして、その後、我が家と同じ霊園に彼のご両親のお墓があるのを発見。お墓参りに行くと、彼のご両親のお墓にもお参りすることにしている。

実は最近になって広島の高校時代の同級生から、このxx君と飲み屋で偶然知り合ったと連絡がきた。出身地の話が出て、私と同じ小学校だったと判明したらしい。なので、連絡しようと思えばできるのだが、私はいまだに「指圧の心、ラブレター事件」で気が引けて、連絡できずにいる。

それはそうと、そもそも「指圧」って、浪越徳治郎氏が始めたのだそうだ!!! 歴代総理大臣、モハメド・アリ、マリリン・モンローなど、たくさんの著名人を治療して、指圧を世界に広めたすごい人だったのだ。

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